町山さんに泣かされる

町山智浩さんの映画評論を聞いて泣いたことがある。
YouTubeにあがっている音声のみのモノなのだが、その中で町山さんは「人を変える力を持つ本当に感動的な映画とはどのようなものか?」について「ロッキー」を例に挙げて熱く語っておられる。 ↓

一部を要約、抜粋させて頂く。

「ロッキーは主演のスタローンが社会のどん底でのたうちまわる当時の自分を重ね合わせて脚本を書いた作品だ。
映画の中でスタローンの分身である三流ボクサーのロッキーは、チャンピオンに挑戦者として指名される。なぶり殺しの見世物として。
しかしロッキーはこれを受ける。逃げずに。
勝つのは絶対に無理だ。でもとにかくフルラウンド立っていればいい。そうすれば自分がクズではないと証明できる。
そして猛特訓に打ち込み、試合でついに最後まで立っていることができた。ただそれだけの話だ。
でも人はこれを観てどう思うか?
俺にもできるかもしれない!と思うはずだ。
自分には才能も無い!運もない!
でも根性だけあればいいんだ!
どんなに相手が強くても、厳しい状況でも、とにかく最後まで立っていさえすればいい!
絶対にギブアップだけはしないぞ!そうすればたとえ勝てなくても、自分という男を嫌いにならないですむ!そう思えるはずだ!」

…もう涙が!平松伸二先生のマンガばりに!ドバーッと!
「ロッキー」本編観ても泣かなかったのに。

その時の私は、どん底ロッキーから、さらに筋肉すら無くしたようなガリガリ貧乏。
何もかもうまくいかず、必死でしがみついてた夢も叶わず、友だちも彼女もおらず、仕事もなく、金もない。
若い頃は「自分には人には無い特別な何かがある!」などと思ったものだが、人に無いもので自分にある特別なモノは、もはやイボ痔ぐらいであった。

そんな暗い日々の、さらに暗いある真夜中。
YouTube聞きながら1人コリコリマンガ描いてた時。町山さんのこの話が流れてきたのだった。
もうそりゃ当然、ガシッとハート、ワシづかみ!
激しく励まされ、涙腺グイグイ押されまくり!
涙が!車田正美先生のマンガばりに!ドバーッと!
「そうだ!自分には才能なんて無い。運も無い。何も無い。勝てないかもしれない。でも最後までギブアップだけは絶対にしないぞ!」

その夜は泣きながらマンガを描いた。涙で原稿がにじんで困った。
そしてギブアップせずに最後まで描き上げたその作品が後に、某雑誌の新人賞に……落ちた!
何を隠そう今でも時々あの夜みたいに、町山さんのこの話を聞く。

ところで、その町山さんが脚本に参加なさった、実写版「進撃の巨人」。

進撃の巨人 前編 進撃の巨人 後編

楽しみ過ぎて上映が始まるやいなや、奇行種みたいな走り方で劇場へダッシュ。前後編ともに当然観た。

ちなみに私は原作の大ファン。本棚には単行本全巻ズラリ。
この作品の面白さを今さら私なんぞが言うまでも無いと思うが、ドラちゃんにタイムマシンで未来に連れてってもらって続きが読みたい!…と身もだえするマンガは久しぶりだ。
とにかく先が楽しみ。熱い。そして驚きの連続。
寝転がって読んでたらガバッ!と起き上がる、起きて読んでたらズデーン!とひっくり返るビックリ体験が何度もできること間違い無し!
未読の方にはできれば情報をシャットアウトして読んで欲しい!ネタばれベラベラ絶対厳禁!
今思うと、知識白紙の状態で3巻のアレとか読めたのは幸運だったナ…それにしても10巻のアレはワシャ本当にビックリしたナ!

進撃のネタばれ人間

このマンガの日本映画界での実写化がどれほど困難かは、誰でも想像できたと思う。
キャラは外人ばっかだが、演じるのは日本人…どうするのか?
巨人たちの独特すぎる不気魅力をどう表現するのか?
原作が多くの謎をはらんだまま長期連載真っ最中。映画では数時間の尺で話をどうまとめ、謎の決着をどうするのか?などなど…

どう考えても難易度高し。ウォールマリアもビックリの高さだ。
町山さんや樋口監督やスタッフの皆さんが、この手ごわ過ぎる巨人にどのように挑んだのか?その戦いをリアルタイムで見届けることができて本当に良かった。

それに、辛辣な映画批評をすることも多い町山さんを、ここぞとばかりにけなしてやろうと、ハナから悪意マンマンで観る連中ウジャウジャ状態も予想される中、そんなの百も承知でこの戦いに心臓を捧げた町山さんはやはり勇気ある戦士だと思った。

で、映画のデキだが、私は、トホホ映画史上永遠不滅の金字塔、あの実写版「デビルマン」を劇場で2回観て、スペシャル仕様のDVDボックスも予約して買ったキチガイなので一切信用できない感想だが実写版「進撃の巨人」超面白かった。

巨人たちがキモ怖くてイカす。俳優さんたちの過剰演技もキザ楽しくてニヤリ。謎もビックリするぐらいハッキリスッキリ。
みんなほめてた「人類食い散らかしシーン」が、頭のおかしなワシ的にはちょっとおとなしく感じて食い足りなかったが、それは全国民待望の食人映画「グリーンインフェルノ」で補おうと思った。

ともかく随所に特撮魂があふれ出まくる、超楽しい映画だった。
メイキングが観たい!DVDも買う!スペシャル仕様のヤツを!
(おわり)

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