80年代OVAのススメ(随時更新)

80年代OVA

OVAとは「オリジナル・ビデオ・アニメーション」の略。
テレビ放送用ではなく、ビデオの販売やレンタルを目的に作られたアニメ作品のことである。
80年代にはこのOVAが、玉石混交、なぜか異様に大量に制作された。

以前「80年代オススメOVA」という記事で、個人的に激オシの作品を数本、紹介させて頂いた。
本稿は、それに追加、加筆、修正を大幅に加えまくったものである。

本当は「80年代OVAをすべて網羅したリストを作ってから公開してやるッ!」と、別に誰にも頼まれてないのにメラメラ燃えて書き始めたのだが、あまりにも作品数が多くて80年ぐらいかかりそうだったので方針を変更。「コツコツ書いては随時更新」することにしました。

ところでこの「80年代OVA」。
当時のアニメファンや、興味を持って下さった若い方が
「普通に映画のDVDをレンタルする時のような、妥当な安価で、正規のルートで観たい」
と思っても、それが非常に難しくなっている作品が多い。

例えば「バイオレンスジャック 地獄街編」など女子供の首がボンボンすっ飛ぶ血みどろ狂気の大傑作なのに、ソフトのレンタルも動画配信も行われていない。そしてDVDソフトは1万円ぐらいするのである!
自分の好みに合ってるかどうかわからないのに、私のようなキチガイのオススメを信用して、そんな高いモノをイチかバチかで買えるか?買えない!買う人いたらキチガイである。
なので、これではYouTubeなどにホントは違法で上がっている動画を観てしまうのは、やっぱり仕方ないような気がする。

実際、本稿を書くにあたり私も、作品の再確認のため「YouTube」、「FC2動画」などをかなり使わせて頂いた。
そして、やはり多くの作品がアップされてしまっていて助かってしまった。
しかしやはり本当は

すべての「80年代OVA」が
埋もれてしまうことなく
正規のルートで
普通に安価なレンタル料金で観ることができ
心血そそいで作った方々に正当な対価が支払われるべき

…だと強く思う。
できればそのような環境が整備されるよう強く願う。

「Hulu」、「ネットフリックス」、「Amazonプライムビデオ」などなど…
ここ数年、オンライン動画配信サービスの戦国時代に突入している気がする。
「どんなにマニアックな作品ももらさず、いかにラインナップに加えるか?」
が、この勝負の分かれ目である。
つまりそれは「80年代OVAを制するものが世界を制す」ということに他ならない。
よって「Hulu」や「ネットフリックス」や「Amazonプライムビデオ」など、ガンガン躍進を遂げている大手動画配信サービスは、私をスーパーバイザーとして今すぐに雇うべきである。
うまい棒3本ぐらいもらえれば、完璧すぎる社畜として毎日40時間ぐらい働くのにやぶさかではない!

目次

《80年代OVA 一般指定作品》 

  • 無料動画のリンクがしてあるのは、ソフトが高すぎたり無かったりして「それしかもう観るのが難しい」という作品のみ。
  • 作品のオススメ度は「:パーセント」です。点数じゃないです。
  • あくまで個人的な好みによるオススメ度、感想です。

【ア行】

アウトランダーズ

(1986年 50分)

皆さんは「80年代ビキニアーマー美少女四天王」をご存知だろうか?
「幻夢戦記レダ」の陽子!
「夢幻戦士ヴァリス」の優子!
ファミコンゲーム「アテナ」のアテナ!
そして本作「アウトランダーズ」のカーム!
この4人を「80年代ビキニアーマー美少女四天王」と呼ぶのである!私が!勝手に!


童貞の夢がパンパンにつまったような、はちきれんばかりのナイスボデエなカームの魅力が、ムチムチプリン(80年代死語ですね。ごめんなさいね)とはじけまくるウレシイOVA。演じるはラムちゃんこと平野文さん。角の生えた異星人ビキニ美少女を演じれば無敵なのは言わずもがな。作画の美しさも相まってラムちゃん同様とにかくカームがカワイイ!お色気ムンムン!


作画の美しさと言えば、天才アニメーター・梅津泰臣さんが原画に参加なさっている。
開幕早々、カームが剣を片手に大暴れ、首チョンパ腕チョンパしまくる丁寧な切株描写満載の出血大サービスな楽しいスプラッターがある。このへんが梅津さんの作画なのではないかと思う。


真鍋譲治先生の原作マンガは80年代にSFファンを中心に大ヒット。
ある日、地球への攻撃を始めた異星人たち、その中の角の生えたビキニアーマー美少女に惚れられ、その娘が実は敵の王女で、はからずも自分が地球の命運を握る存在になってしまい、おののきつつも時に勇敢に戦い、そして銀河をさまよう宇宙船の中、星々に包まれ、ついに生まれて初めて王女とセックスをするのは地球に生きる全男子の理想の童貞の捨て方。
そんな男の夢を叶えてくれる素晴らしいSFラブストーリーである。

ちなみに1巻で日本が、4巻でニューヨークが消滅、宇宙へ飛び出し、星々の中を駆け抜け、完結は全8巻というスケールの大きなお話。50分のOVAにするのは頭を抱える作業だと思う。
しかし、エピソードをしぼり「かくして2人の旅が始まりました」的なラストで締めくくり、1本の作品としてなかなかうまくカチッとまとまっている。
特に原作では大きかった「魔女」のパートをバッサリ切っているのは、大胆かつクレバーな英断。脚本の富田祐弘さん、寺田憲史さん、さすがの職人技である!そしてとにかくカームがかわいい!ピチピチギャル!

  • オススメ度…68/100
  • 無料動画の配信…YoutubeFC2動画
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…中古のVHSが時々ヤフオクなどに出回るのみ

蒼き流星SPTレイズナー ACT-Ⅲ 刻印2000

1986年(56分)

なぜいきなり「ACTⅢ」だけの紹介なのか?
「レイズナー」をまったく知らない方がこのOVAを観るには、少し説明が必要だ。
このブログを訪れてくださったイカす若いアニメファンの方には「めんどくせー」と思われてしまうかもしれない。しかし5分だけわがままをそっと言わせて。

時は80年代。「蒼き流星SPTレイズナー」の登場は衝撃だった。
ハイクオリティな作画で繰り広げられるカッチョいいロボットバトル。
誰もが「絶対ワシだけは味方をしてあげたい!」と思う、主人公エイジの好感度が宇宙服を着て歩いてるようなナイスガイっぷり。
そのエイジや、キャラ立ち完璧なキャラクターたちが生み出す人間ドラマ。
誰もが「このクソ野郎!ロボットに乗って踏みつぶしてやりたい!」と思う、ゴステロの日本アニメ史に残る名悪役っぷり。
レイズナー名物「オープニングの途中にブッこまれる、その日のハイライト」のワクワク。
敵であるグラドスと地球、エイジの乗るレイズナーには、どうやら何かとんでもない秘密があるらしい…というミステリーな謎展開。
そしてついに「彼」がその正体をあらわした時の衝撃たるや!!!!!

もうワタシャ夢中で見ていた。
放送時間はたしか金曜夕方の5時半。
みんな「恋だ!部活だ!部室セックスだ!」と性春にウツツを抜かしてる中、私は1人「レイズナー」を観るため、家へのロンリーウェイをメロスのようにひた走った。これはまあまあ秘密だが「レイズナー」の前の「魔法少女マジカルエミ」もかかさず観ていた。
これほど先の展開が楽しみで、放送が待ち遠しいロボットアニメの登場は久しぶりだった。

しかし!ここでとんでもない悲劇が起こる!
「プラモの売り上げが悪い」という理由で、バンダイさんがスポンサーを降りてしまい、番組の「打ち切り」が決定したのである!ガーン!
面白さV-MAXの時のこの発表。ガガーン!

その当時の年末ぐらいに出た「アニメージュ」誌上で、「今年のアニメ界の重大事件」の読者アンケートの発表をするコーナーがあった。
そこで「レイズナーの打ち切り」と書いていた方がどれだけ多かったことか!本当にショックだった。

打ち切りのため、最終回はエヴァやイデオンほどではないが、猛スピードのダイジェスト的な詰め込み展開になっている。皆殺しの富野さんともバトリング可能な、ロボットアニメ界の超名監督・高橋良輔さんやスタッフの方々の悔しさが伝わってくるような結末だった。

そこでこのOVA「蒼き流星SPTレイズナー ACTⅢ 刻印2000」である。
「ACTⅠ」と「ACTⅡ」はそれまでのテレビ放映の総集編。そしてこのOVA「ACTⅢ」で、急ぎ足だった最終回を、くわしくきちんと見せてくれたのである。ファンはどれだけうれしかったことか!

なのでこのOVAの見かたとしては次の3つがあると思う。

その➀
「ACTⅠ」「ACTⅡ」「ACTⅢ」を順番に観る。

その➁
テレビ版の全38話を観る。急ぎ足の最終回に「?」と思う。なので、その疑問が解消されるOVA「ACTⅢ」を観る。

その③
もう全部観る。

しかし私はあえて!「その➁」もしくは「その③」の見かたをオススメする!
テレビ版全38話!Amazonプライムで何と全話無料である!
「ええ~、でも、長い~」と二の足を踏む方もいるかもしれない。
しかし悲しい瞳で私を責めないで、何も言わずに書かせて欲しい。
「その時間は絶対に無駄にはならない!」と!そう言い切ってしまおう!
80年代のロボットアニメ界を、凄まじい光芒を放ちつつ駆け抜けた、この蒼き流星を見逃すべからず!

ウインダリア

(1986年 101分)

一触即発の緊張関係にある二つの国。
それぞれの国の王子と王女は恋人同士。美男美女。完璧なるロミオとジュリエット状態。
そして2人の想いを切り裂くように、ついに戦争が始まってしまう。
また、城下の村には、ある一人の野心みなぎる若者。
出世のため敵国に荷担する決意を決めた彼は、肩にリスが乗るぐらい優しく可愛い妻に「必ず帰る」と約束し村を出るが…

キャラクターデザインは、あのマイケル・ジャクソンも画集を購入したという、イラストレーターのいのまたむつみ先生。

日本のアニメファンもマイケルも魅了するカワイイいのまたキャラの絵に、確かその頃中学生ぐらいだった私も当然キュンキュンひかれビデオをレンタル。
「きっと『幻夢戦記レダ』みたいなポップでかわいいファンタジーだろう。肩にリスが乗っとるし。エヘラエヘラ。」
と思ってヘラヘラしながらVHSのビデオをガチョンとセット。ワクワク満面の笑みで観始めた。
しかし内容はいのまたキャラの恋人たちがシェイクスピア級の悲劇にぶち込まれる、まさかのビックリドンヨリ物語だった。
生まれてまだ一度も女性とつきあったことなんかない童貞なのに、鑑賞後は恋人と死に別れてしまった男の顔になっていた。

シリアスなストーリーも素晴らしいが絵もスゴい。
いのまた先生ご自身が作画監督をなさった主要キャラクターの魅力はもちろん全開!はじけるような可愛さ&よろめくような麗しさ!

それだけでなく群衆や戦闘シーン、自然の描写(特に水の表現)など、細部にいたるまで、スキなく作り手の皆さんの気合いがみなぎっている。当時、劇場公開されたのもうなずける文句なしのクオリティーの高さだ。
エンディングに流れる新居昭乃さんの「美しい星」も内容にピッタリの心に沁みる名曲。
見応えあり!80年代OVAを代表する一本!

…なのに、動画の配信サービス、ソフトのレンタルなど、一切されてないのはなぜなのだろう?何か版権的な問題でもあるのだろうか?
DVDは出てるが高い!
この優れた悲劇を広く多くの人に観て頂きたいと思うが、今のこの状況では難しい。悲劇である。
しかし先日、FC2動画になかなかの高画質でアップされているのを発見。観てしまうのは仕方ないかもしれない!

  • オススメ度…90/100
  • 無料動画の配信…Youtubeにあるが画像がピンボケ気味。FC2動画にもあり。こちらはキレイ。推奨はできないがエロ動画のスピードで削除されてしまう前に観ておいたほうがいいのかもしれない!
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…DVDあり。高い!海外版は安いが日本語音声なしとの情報。

江口寿史のなんとかなるでショ!

(1990年 40分)

江口寿史のなんとかなるでショ!

1990年の作品。ギリギリ80年代ではないが、個人的に思い入れがあるので書かせて頂く。

「ストップ!!ひばりくん!」で大旋風を巻き起こして以降、発表したマンガ作品の本数はけして多くはない。しかし地球全男子を悶絶させる美少女イラストの凄すぎるパワーや、作家としてのカリスマ性はまったく衰えることがない江口寿史先生。

その偉大すぎる「先ちゃん」の短編マンガを、りんたろう、兼森義則、もりやまゆうじ、河崎実さんなどの私的には超豪華なメンバーが、美麗なアニメ&実写化。
わずか40分の中に10本もの短編をギュギュっと詰め込み、メイキングまでついた贅沢なオムニバス。

そッれッだッけッなッらッばッ、まッだッイ・イ・ガッ!
下ネタ、お色気、ナンセンス、はては怪獣特撮モノまで。問題児ばっか集めた騒がしい教室みたいなギャグ作品群の中で、一つだけ!静かに読書にふける美少女のようなシリアス作品があるのだ!

当時観た時、他の作品とのギャップも相まって強烈に印象に残っていた。このたび記憶を再確認すべくレンタル落ちのVHSビデオをゲット。20年以上の時を経て久しぶりに観た。
そしてやはり。その作品「彼女は毎朝、東西線で」は、当時の印象のまま、変わることなく、せつなくも美しい傑作短編アニメであった。
多くの人に観て頂きたいのでYouTubeにアップする…のは逮捕されてしまうので、秘密の宝物みたいに自分だけでソッと楽しむことにしよう。

しかし、こうやって多くの80年代OVAがどんどん埋もれていってしまうのは本当に残念だ。正規のルートでみんなが観れるようになればいいのにな…

  • オススメ度…60/100
  • 無料動画の配信…なし(YouTubeにありましたが今は削除されています)
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…中古のVHSあり。ヤフオクにもたまに出てます

エリア88 

ACTⅠ 裏切りの大空(1985年 50分)
ACTⅡ 狼たちの条件(1985年 50分)
ACTⅢ 燃える蜃気楼(1986年 90分)

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新谷かおる先生の大ヒットコミックのアニメ化。
友人の策略で、地獄の最前線に送り込まれてしまった日本人パイロット風間真(カザマ シン)の、苦悩と戦いの日々が凄まじいクオリティの高さで描かれる。

特にドッグファイトのシーンは衝撃だった。
敵機に後を取られたり、目をつぶされたりしてパニックを起こすパイロット。
キャノピーやヘルメットを染める血。
銃弾を撃ちこまれて、紙細工のようにもろく、バラバラになって落ちていく戦闘機。
それを見つめる主人公の冷たく、哀しい眼差し。
「板野サーカス」とは、また違う魅力。
人体や、戦闘機の「もろさ」が伝わってくる、生々しい描写が凄い。

BGM、MIOさんの歌うエンディングも素晴らしい。

それと、司令官の「サキ」がゾクゾクするぐらいカッコよかった。
流れる黒髪がたまらん。志垣太郎さんの声も激シブ。「ACTⅢ」でペンをクルッと回すシーンのディテールの細かさ!カッコよさ!
ラストのミッキーとの会話、続いての特攻には燃えた。

風間真役の塩沢兼人さんも、ミッキー役の富山敬さんも逝去されてしまった。
80年代のアニメファンには、とても哀しい。

原作には、「キム」という少年兵と「サラ」という女性兵士が登場。
しかし、このOVA版には、まったく出てこない。
アニメ誌のインタビューで、そのことについて聞かれた監督。
「戦争の悲惨さを描いたとしても、この作品は所詮は娯楽。そういう物に少年や女性を出すっていうのはね。ルール違反ですよ。」
という趣旨のことをおっしゃっておられた。
子供心に、「大人の深い思慮分別」のようなものを感じた。
「この監督は凄い人だ!」と、鳥海永行(とりうみ ひさゆき)さんのお名前を覚えることになった。

ちなみに「ACTⅠ:裏切りの大空」と「ACTⅡ:狼たちの条件」は一本の作品に編集して劇場版として公開された。あまりにもデキが良かったかららしい。もっともだ。

広島では、菊池桃子主演の「テラ戦士ΨBOY」という、よくわからない映画と、よくわからない同時上映だった。
他の都市では、どうだったのだろう?
当時、菊池桃子目当てで、劇場に足を運んだ、まったくアニメに興味のないクラスメイトが「エリア88、面白かった…」と言っていたのを覚えている。
ちなみに「テラ戦士ΨBOY」に関しては無言であった。ラ・ムー!

  • オススメ度…100/100
  • 無料動画の配信…Youtube(ACTⅠ~Ⅲまですべてあり)
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトの宅配レンタル…ツタヤ・ディスカスぽすれんゲオ(3社とも劇場版とACTⅢ)
  • ソフトの販売…ACTⅠとACTⅡを繋げた「劇場版」と「ACTⅢ」のDVDあり

【カ行】

学園特捜ヒカルオン

(1987年 30分)

がくえんに しのびこんだ あくを せいぎのみかたヒカルオンが たおす!

ギャバン!シャリバン!シャイダー!などなど…
80年代に生まれ大活躍していた東映のいわゆる「メタルヒーローシリーズ」への愛の蒸着!じゃなかった、愛の焼結!いやちがう、愛の結晶!…のような熱血ヒーローOVA。
そのこだわりのオマージュたっぷりな作りに当時かなりニヤリ。

なにしろオープニング主題歌の作曲は渡辺宙明さん、歌うは串田アキラさんという熱血タッグ!
関俊彦さん演じる主人公はヒーローの基本装備「フィンガーレス皮手袋」をピチッとはめ!
お巡りさんに呼び止められそうな派手カッチョいいバイクをかっ飛ばし!
姿を見失ったワルモノたちの「どこだ!?」に上のほうから口笛でズバッと応え!
ワルモノのワルサを並べ立てた上で「裂空!」の装着コードと共にポーズを決めて変身!
「ジャスティスブレイド!」「ジャスト・バン・ブレイク!」など、武器・必殺技の名はそのつどキチンとシャウト!
ワルモノ妖魔獣の声は魔王ボイス界の王・飯塚昭三さんが担当!
上映時間はテレビ番組と同じ30分!半分のとこでちゃんとアイキャッチまで入る!
…というこだわりっぷり!


監督、脚本、キャラクターデザイン、作画監督、そして主題歌の作詞までご自身でなさった越智一裕(おち・かずひろ)さんの特撮ヒーロー愛がスパークしている!
いや、スパークしすぎてアイキャッチの実写版スーツの製作&中の人もご自身だそうである!
イカす!だって…
愛ってなんだ?ためらわないことさ!

金田伊功さんや、いのまたむつみさんが参加なさった作画も非常に美しい。そして何気にスキあらばエロい。

このように非常に情熱のこもった作品。シリーズ化されててもおかしくなかった。学園特捜ヒカルオンの次なる活躍が見れる第2話はいつだ!?そうだ!今こそ!
森友学園はヒカルオンに捜査してもらうべし!

  • オススメ度…68/100
  • 無料動画の配信…Youtube
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…中古のVHSあり。高い…

強殖装甲ガイバー

(1986年  53分)

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1985年、少年マンガ界に久しぶりに登場した、この本格SF変身ヒーローは、マンガ好きに熱狂的に迎えられ、あっという間に大人気。もちろん私も「ガイバーユニット拾いてぇ~!」と心の底から願ったものだ。

それにしても、携帯もネットも無い時代に始まり、今も連載中っていうのが凄い。
そんなすばらしい規格外品「強殖装甲ガイバー」の初のアニメ化が、本作である。

今回、久しぶりに観たら、絵が凄くきれいで、グロ描写も細かいことに驚いた。
クロノスの女幹部バルキュリアがガイバーユニットに、触手ウネウネ殖装されるシーンと、ヒロインの瑞紀が監禁プチ拷問を受けるシーンは完全にただの「くりぃむレモン」で、描いた方のニヤニヤ顔が浮かんでニヤニヤ。
クライマックスのカチコミでかかる、昭和ヒーロー魂炸裂の超熱血ソングも雄々しく、ほほえましい。

ガイバーⅢが突然ちょっと現れるだけだったり、一本の作品としては、正直、未消化感は否めない。
でも「50分ぐらいでまとめろ!」ってのは、そりゃ難しいというもの。

原作とは違うオリジナル展開も多い。
関西弁の字幕スーパーに度肝を抜かれたマッド・ジョージ監督の「実写版ガイバー」と共に、ファンにとっては興味深い作品ではないだろうか。

  • オススメ度…50/100
  • 無料動画の配信…Youtubeguyver 1987 out of controlのタイトルで動画あり
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…なし(VHSの中古すら見当たりません…)

風と木の詩 SANCTUSー聖なるかなー

(1987年 60分)

少女マンガ界に咲き誇りし最大の花。紅あかと燃えさかる紅蓮の炎。
竹宮恵子先生の代表作のOVA化である。

「風と木の詩」というと、未読の方は「ああ、なんかよく知らんけど、BLモノなんでしょ?」とおっしゃるかもしれない。
NON!
確かに美少年同士のセックスは描かれるが、別にオカズ用じゃない。そういうBLモノではない。
描かれるのは、残酷な世界によって体と心に穴を穿たれた者の孤独。魂をかけて人を愛することの厳しさ、美しさ。追い求めた半身とついに一つになれた喜び、喪失の哀しみ。イバラの森を裸身で駆け抜けるような痛みに満ちた、血まみれの壮絶な愛の物語なのだ。

このOVAが発表された時、某アニメ誌に「男同士の性描写なのにすごくエロい」というような書かれ方をした記事が載っていた。


すごくエロいかどうかはともかく、すごく美しい。
上映時間60分、キャラクターたちの麗しさが崩れることは一瞬たりともない。しかもよく動く。驚異的な作画のクオリティーだ。

それもそのはず、土器手司さん、本橋秀之さん、大貫健一さんなど、超一流のアニメーターの方々が原画を担当されており、そして監督&絵コンテはなんとあの安彦良和さんなのである!

「そうか…安彦さんともなると、こういうまったく違う絵柄の作品もできるのか…」と思って観てたら、ワッツ先生とオーギュだけは思いっきり「安彦キャラ」にメタモルフォーゼしていた。2人が出ると19世紀のフランスが一瞬、宇宙世紀のサイド6に見え、私だけちょっと楽しかった。

キャスティングも個人的にはイメージにピッタリ!
主人公のセルジュの声は小原乃梨子さんなのだが、さすがの見事な美少年演技で、のび太の顔はまったくチラつかない!賢く誠実で優しい、あの「みんな大好きセルジュ」である。

オーギュの塩沢兼人さん、ロスマリネの榊原良子さんなども完璧なハマリ方だと思う。
その麗しいキャラクターたちを包む音楽や背景も最高だ。

さように非常にハイクオリティな作品ではあるが、やはりあの長い物語を60分に収めるのはそりゃ誰だって無理ってもの。セルジュがみずからの青春のありし日を回想するダイジェスト版のような作りになっており、基本的にはやはり原作ファン向けのOVAかもしれない。
「この感じで2時間ぐらいの映画…あるいはテレビシリーズで観たかった!」と思った方も多いのではないだろうか?

  • オススメ度…80/100(ファンなら)
  • 無料動画の配信…Youtube
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…中古のVHSのみ

恐怖のバイオ人間 最終教師

(1988年 60分)

最終教師
生体実験によってゴキブリの能力を身につけた「最終教師」こと茶羽顔八(ちゃばね がんぱち)と、生徒たちとの闘いを描いた学園(SF)コメディー。

山本貴嗣先生の原作マンガをパワフルにOVA化。
「ふざけたノリを、手を抜かずに徹底的にやりきってやる!」という気合いに満ちた力作。
とにかくよく動くし、モブシーンや背景の描きこみに至るまで非常に細かい。

そして何といっても、茶羽顔八を演じた竹中直人さんが最高!
微妙なニュアンスが炸裂しまくる変声芸で、お腹を抱えさせてくれる。

超弩級萌えボイスの持ち主、笠原弘子さんが演じるブルマのヒロイン白鳥雛子も、無防備なエロかわいさで悶絶必至。
当時見た時、なんか尋常じゃなくビンビンきた「一瞬の乳ゆれ」もアリ。

監督は芦田豊雄さん。(2011年逝去)
70年代から2000年代初頭にかけて、「サイボーグ009」「ミンキーモモ」「北斗の拳」「銀河漂流バイファム」などなど…非常に多くの作品を手がけたアニメ界の巨匠である。
芦田さんは、OVAの監督作として2本の傑作を残してくださった。
ひとつは「吸血鬼ハンターD」、もうひとつがこの「最終教師」である。

  • オススメ度…85/100
  • 無料動画の配信…FC2動画
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…中古のVHSが時々出回るのみです。

銀河英雄伝説 わが征くは星の大海

(1988年 60分)

銀河英雄伝説

銀英伝の人気は今もすごいが、当時もモノすごかった。
田中芳樹さんの生み出した宇宙は、SF、マンガ、アニメ界にビッグバンのように瞬く間に広がり、あまたの人々を飲み込み、虜にしていった。

SF考証にうるさい私の知人も「宇宙に上も下もあるか!おかしいだろ!」とか「なんであんなドイツ人ばっかなんだ!おかしいだろ!」とか文句ばっか言ってるわりに本棚に原作全巻きっちりズラリ。
私が貸したこのOVAも「何でみんな直立不動なんだ!おかしいだろ!」とか言いつつ、なかなか全然返してくれないのであった。おかしいだろ!

銀英伝、初のアニメ化が本作である。
序章として文句のつけようのない完成度。
以降、100話以上に及ぶ あの長いOVAが順次リリースされていくことになる。

アホな上官のアホな判断で戦況がメタメタになるという「戦争モノあるある」で視聴者をヤキモキさせ、「ヤンやラインハルトは、いったいどんな策で乗り切るつもりなの?」というミステリー要素で興味を持続。
納得の種明かしと鮮やかな勝利。アホ上官ショボン!…というキッチリとカタルシスの味わえる丁寧な作りにうなる。

野田卓雄さんや兼森義則さんが参加した作画もすばらしく、奥田万つ里さんがデザインしたキャラクターたちが美しい。一兵士にいたるまでキャラ立ち完璧。声優も超豪華。
ヤン役の富山敬さんも、オーベルシュタイン役の塩沢兼人さんも亡くなられてしまった。寂しい。本当にお二人とも最高にピッタリであった。

ボレロに合わせて格調高く繰り広げられる第4次ティアマト会戦で、ミラクル・ヤンが見せる奇跡に陶酔するべし!

孔雀王 鬼還祭

(1988年 55分)

原作はヤンジャンに連載されていた荻野真先生のマンガ。
お坊さんが密教の秘術を使ってヤンチャな魔物をこてんぱん&ときどきちょいエロ!…というイカす作品。

80年代の青年マンガ界に舞い降りたこの「孔雀王」は当然、読者のハートをワシづかみ!大ヒット!
当時の男子はみな、主人公:孔雀の唱える呪文「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前!」を「水平リーベ僕の船!」よりもキッチリ暗唱。お互いにキャッキャと唱えあう「孔雀王ごっこ」に興じていたものだ。
中には「淋・病・闘・者…」と呪文を間違って覚え、性病の呪いをかけるクソ坊主みたいになっているヤツもいた。私である。

そんな大ヒット作なので当然のOVA化。
私は当時この作品を観ているのだが、正直に言うと、途中の「男が仏像みたいにぜんぜん動かないセックス」のとこしか覚えてなかった。
なのでこのたび再視聴。なかなかの良作で驚いた。
何で上記のエロシーンしか覚えてなかったのだろう!エロぼけに喝!淫魔退散!淋・病・闘・者・皆・陣・列・在・前!


作画がすごくいい。ちょっと安定していない箇所もあるにはあるが、今観てもなかなか美しい。
ストーリーは、認められたい病の根暗な困ったちゃん陰陽師が起こそうとする呪術テロを孔雀が止めようとするもの。
丁寧な出だし、謎、意外な展開、盛り上がるクライマックスなどできちんと構成されており、たった55分なのに物語のうねりがある脚本。
ラスボス戦の前に孔雀が最強装備にチェンジするとこも、戦うヒーローの王道を行っててアガる!敵対してたグラサンマッチョの王仁丸と共闘するとこもジャンプチックで燃える!

「なかなかの良作だったんだな~!」と思ってスタッフロールを観て驚いた。

■脚本:会川昇(破邪大星ダンガイオー)
■キャラクターデザイン:越智博之(逆襲のシャア))
■クリーチャーデザイン:わたなべぢゅんいち(戦え!!イクサー1)
■作画監督:大森英敏(重戦機エルガイム)

なんて豪華で強力な布陣!
こりゃデキがいいはずだ!

  • オススメ度…65/100
  • 無料動画の配信…Youtube
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…OVAをまとめたDVDボックスあり

幻夢戦記レダ

(1985年 72分)

好きな相手に告白できずにいる普通の女子高校生・陽子。
あふれる恋心をピアノで作った俺ジナル曲に込め、今は懐かしカセットテープに録音。ナウいウォークマンで聞きながら「今日こそは勇気を出して告白!」と決心して家を出るものの失敗。臆して言えず、すれちがうのみ。
しかしその瞬間!陽子の体は、謎の異世界「アシャンティ」へと運ばれてしまう…!

「普通の私が異世界で戦士になっちゃいました」ムービーの王道を行くようなさわやかファンタジー。
また、一人の女の子が「勇気」を手に入れるまでの、心の内面の戦いを描いた作品とも言える。まさに幻夢戦記。

「80年代OVAといえば、まずはコレ。
スラリと手足の長いヒロイン・陽子ちゃんのエロかわいい青ビキニアーマー姿を思い出して胸がキュンキュンする。グフフ。」
という方も多いはずだ。私だ。グフフ。

すべての面でクオリティが高い。
いのまたむつみさんがデザインした陽子ちゃんのかわいさは言わずもがな。鶴ひろみさん、池田秀一さん、富山敬さん、坂本千夏さんと、声優も豪華。

水面を割ってマジンゴーする巨大ロボや、飛行機から人型へと自由自在にトランスフォームする面白メカたちが繰り広げる激しいバトルも楽しい。
アクションがちょっと金田伊功チックなのもうれしい。

そして随所に挿入されるタイアップ感がハンパない秋本理央ちゃんのアイドルソング。
イカす。
最近の映画で、内容と全然関係のない歌がタイアップで使われて、エンディングの余韻がぶち壊しになってたりすると
「ケッ!そんなに金が大事か!下品極まりないドチンポ野郎どもがぁ!」
とか下品極まりない悪態をつくのに、この作品に関してはまったく腹が立たない!…っていうか観終わると
「♪今、風と愛の~セレナ~デ~♪」
とエンディング曲を気持ちよく口ずさむ気持ち悪いオッサンの私がいる。グフフ。内容にもピッタリじゃったわい。グフフ。(よく考えたら、そもそも80年代OVAってタイアップまみれだったし。)

さように非常に良いOVA。
同じカナメプロで、同監督・スタッフによって翌年発表された「ウインダリア」と並び、80年代OVAを代表する力作と言えるだろう。

しかしただひとつ不満がある。
陽子ちゃんの好きな男が「イケてるサッカー部員」ということである。
イケてるサッカー部員とは真逆の、月の裏側ぐらい暗いイケてない学校生活を送った帰宅部員だった私の完全な妬み&偏見だが、イケてるサッカー部員というのは、周りから常にチヤホヤされ、増長し、学園ヒエラルキーの底辺にいる生徒(私)をエタ非人を見る時のキチガイぼんぼん若侍の目で見て、部活が終わった後は美人マネージャーたちを毎日とっかえひっかえして夜のシュートをキメている。
そんなきゃつらに陽子ちゃんまで奪われるのはせつない。
なので、陽子ちゃんの好きな相手はもっと違うクラブの男が良かったナ!ハム部とか!マイコン部とか!

オススメ度…80/100
無料動画の配信…Youtube
有料動画の配信…なし
ソフトのレンタル…なし
ソフトの販売…DVDあり

COSMO POLICE ジャスティ 

(1985年 44分)

ジャスティ

原作は岡崎つぐお先生。
「宇宙最強すぎるエスパー」ジャスティの活躍を描いたSF作品。

かつて倒した敵の娘アスタリスを自分の妹としてむかえ、共に暮らし、大切に見守ってきたジャスティ。
しかし彼女を利用してジャスティ抹殺をたくらむゲスエスパー軍団あらわる!どうする?こうする!ジャスティの正義のESPが炸裂!

原作版ジャスティの男も惚れる麗しさを、なかなかのクオリティで「スタジオぴえろ」がアニメ化。

井上和彦さんの声もこれ以上ないぐらいピッタリ。やはり最高の「主人公声」だと思った。富永み~なさんのアスタリスも妹萌え全開テイストでカワイイ。

ただジャスティが優しい非の打ち所のない優等生なので、作品もちょっと優等生的になりすぎてしまったかもしれない。
ジャスティは「最強すぎる超能力をヘアバンドで10万分の1に抑えている」というイカす設定。
怒りで我を忘れたジャスティがヘアバンドをはずしリミッター解除!超能力を解放!ワルモノたちの体が爆裂!血しぶき内蔵四散!という私好みのキチガイな描写…は絶対しないところがジャスティの魅力でもあるのだろう。
みんなが安心して見れる一本と言える。短いし。

  • オススメ度…50/100
  • 無料動画の配信…Youtube FC2動画
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…中古のVHSがあったり、なかったり

【サ行】

手天童子

1 憑鬼の章(1989年 50分)
2 降魔の章(1989年 50分)
3 鉄鬼の章(1991年 48分)
4 鬼獄の章 完結編(1991年 54分)

手天童子1 手天童子2

手天童子3 手天童子4

「永井豪先生の最高傑作は『デビルマン』。しかしもっとも完成度が高いのは『手天童子』である。」
以前そうウソぶいた男がいた。私だ。
しかしコレあながち間違いでもないと思う。

当時の豪先生の描き方は(今も?)物語の先を決めずに連載を始め、その瞬間、瞬間の発想の爆発力に賭ける!…という天才的かつスリリングなもの。

この「手天童子」も豪先生の発想が爆発しすぎていつも通り豪快に暴走!
鬼にあずけられた主人公をめぐる物語は学園から始まり、エヴァも真っ青の多くの謎をはらみまくったままダイナミックに時間も空間も超越!スタジオぬえデザインのかっちょいい宇宙船が出てくる遠い未来から平安時代、果ては異次元空間にまで縦横無尽にかけめぐる!
「この広がりまくった大風呂敷、いったいどうするんじゃあ~!?」…と思ったら、すべてが美しく解決する驚愕と感動のラストに着地!まさかの奇跡のウルトラCを見事に決めるのだ!
豪先生が「描きながら涙が止まらなかった」という最終回を読みながら私も豪泣!

その豪作品きっての感動作のアニメ化がこのOVAである。
しかし正直に申すと、涙腺決壊度は原作には及ばない。
特に号泣必至のアイアンカイザーとのタイマンや、父親の最後のセリフ、護鬼、前鬼との別れのシーンなど、涙のツボの押さえ方がちょっと弱い気がした。

しかし、あの「手天童子」を全4巻かけて最初から終わりまでミッチリとアニメ化!というだけでファンとしてはうれしい。
オーメンみたいなオカルティックな音楽、子郎役の堀川亮さんの凛々しい声もイカす。
ちなみにヒロインの白鳥美雪ちゃんは出るたびにマッパにむかれ、原作には無かった触手攻撃まで受けてました。この点は原作以上にオッパイ度高し。

  • オススメ度…50/100
  • 無料動画の配信…Youtube(1話から4話まであり)
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…中古のVHS、DVDあり

湘南爆走族

湘南爆走族

80年代。吉田聡先生の「湘南爆走族」の人気は凄かった。
単行本の最新巻は即日完売。買いあぶれた子が本屋のレジで「湘爆ありますかっ!?」と必死の形相で店員さんにせまってる光景をいチョイチョイ見かけた。

ヤンキー度ゼロだった私も、その面白さに夢中になった。当然、全巻コンプリート。ノリノリ感炸裂のギャグと、たまに挿入されるシリアスエピソードの最高にドラマティックな展開にすっかり魅了された。

人気作だから当然のOVA化。完結編まで、下記の全12作が制作された。(各話とも50分弱である)

「湘南爆走族-残された走り屋たち-」(1986年製作)
「湘南爆走族II 1/5 LONELY NIGHT」(1987年製作)
「湘南爆走族III 10オンスの絆」(1987年製作)
「湘南爆走族4 ハリケーン・ライダーズ」(1988年製作)
「湘南爆走族5 青ざめた暁」(1989年製作)
「湘南爆走族6 GT380ヒストリー」(1990年製作)
「湘南爆走族7 スポ根マッド・スペシャル」(1991年製作)
「湘南爆走族8 赤い星の伝説」(1992年製作)
「湘南爆走族9 俺とお前のGOOD LUCK!」(1993年製作)
「湘南爆走族10 FROM SAMANTHA」(1995年製作)
「湘南爆走族11 喧嘩の花咲く修学旅行」(1996年製作)
「湘南爆走族12 完結篇 桜吹雪の卒業式」(1999年製作)

しかし第1作目で(わたし的には)問題発生。
主人公の江口の声を「ツッパリつながり」ということなのか、横浜銀蠅の翔さんにやらせてしまったんである!
そんなのボクサーつながりで矢吹ジョーの声を具師堅さんにやらせるっちゅねーレベルの暴挙。逆に翔さんにもちょっと気の毒なぐらいである。
ブッちめられるのを承知で申し上げると、ストーリーは原作通り凄くいいのに、セリフが転げまわりたくなるような赤面クオリティーになっていた。

ちなみに広島ではこの第一作目が、ある日、なぜか、ゴールデンタイムにテレビ放送された。
翌日、湘爆ファンのヤンキーのK君が
「きのう、テレビで湘爆のアニメやっとったんじゃが…なんか違うんよのう…」
とムズい期末テストの最中みたいに小首をかしげていたのを覚えている…

評判が微妙だったのか2作目では声優変更。1作目で石川アキラを演じておられた塩沢兼人さんが江口役を襲名され、さすがのピッタリであった。良かった。
(ちなみに翔さんは実写版の「湘爆」で権田くんを演じておられた。これはハマリ役でとても良かった。)

原作でアキラの暴走シーンに戦慄した「1/5ロンリーナイト」と、シリアスエピソードの最高傑作「青ざめた暁」が個人的にはオススメ!

スペースファンタジア 2001夜物語

(1987年 57分)

私の兄はウィリアム・ギブスンの「ニューロマンサー」とか、フィリップ・K・ディックの「ヴァリス」などの難しげな作品も、普通に読みこなすインテリSFファン。
昔なつかし80年代。その兄の本棚に、星野之宣先生のSFマンガ「2001夜物語」が並んでいた。

「ヴァリス」と言えばビキニアーマーの女子高生が剣を持ってなんかウロウロするファミコンゲームしか思い浮かばないSF(スーパーフール)な私は「なんか難しげなマンガじゃのう…」と思いつつ「2001夜物語」を手にとった。

ページを開くとそこには無限の宇宙が広がっていた。
それまで自分が読んだことのない、本格的なSF・科学考証がなされ、センス・オブ・ワンダーに彩られた珠玉のSF短編が星々のようにキラキラとまたたいていた。
例えば…

核戦争の緊張が高まる冷戦下の世界。宇宙空間で謎の積み荷の運搬を命じられたスペースシャトルの乗組員たち。周りにはキラー衛星がウヨウヨ!ちょっとでも変な動きをすれば、あっという間に星になるのは間違いなし!
そしてどうやら謎の積み荷は「人間」らしい!その正体とは!?

事故によりたった1人、宇宙空間で孤立してしまった男。
救助のシャトルが来るまで10時間。しかし酸素は7時間しか持たない!帰還すべく彼がとった奇策とは!?
(描かれたのは映画「ゼログラビティ」より20年以上前である)

などなど…
私のようなSF弱者でも、門前払いすることなく、心地よく星の夜の世界へと引きずり込んでくれるスリリング&ミステリアスなストーリー。
「シブい!」「お見事!」と思わずうなる美しい着地。
そしてその上質な物語を描き出す圧倒的な画力…
気づけば私もこの宇宙に夢中。時間を忘れて読んだ。

1985年に発表され、けっして衰えることのない輝きを持つ、SFマンガ史上永遠不滅の星「2001夜物語」。そのOVA化作品である。

原作の中から、時間と空間を越えつつも関係を持つ「ロビンソン一族」にまつわる物語をチョイス。3話構成のなかなかシブいSFオムニバスに仕上がっている。
星野先生の美しい絵も高クオリティで再現。

しかし現在は多くのOVA同様、中古のVHSか、某動画サイトでナイショで観るしかない。
せっかくだからキレイな絵で観たい。(特に1話目のオチが画面がキレイじゃないとちょっとわかりにくい気も?)
DVD化を星に願おう!

  • オススメ度…60/100
  • 無料動画の配信…Youtube(外国語なのでわからない!)、  ニコニコ動画
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…中古のVHSのみ

装鬼兵M.D.ガイスト 

(1986年 45分)

MDガイスト

当時、レンタルして確かに観たのだが、内容をなぜかほとんど覚えていなかった。
しかし!
エンディングで流れる

♪ でんじゃらーす!もーすと でんじゃらーす!地獄に堕ちた戦士たぁちぃ~! ♪

という、昔のヒーロー主題歌チックな懐かっこイイ歌だけは何故か強烈に覚えており(そう!「M.D.ガイスト」の「M.D.」とは「モースト デンジャラス」の略なのである!)20年以上たった今でも、仕事中、葬式中など、時も場所も選ばず、突如として頭の中でリフレインされテンションが勝手にガンガン上がっていくので困っている。

久しぶりに観てみた。ストーリーは北斗の拳にSF要素をトッピングした感じ。
復讐に燃える最凶戦士がトゲトゲのカッチョいい甲冑を着て大暴れ。
頭を握りつぶして目玉が飛び出したり、両腕を切断して血がドバドバしたりと誰もが喜ぶシーンの出血大サービス。
「デスフォース」「ノアガルドス」などの中2魂丸出しなネーミングセンスもイカす。

ちなみに「ビリオンバスターシリーズ」とジャケットに書いてあるが、特にシリーズにはなってないもよう…気にしなくてOK。

ガイストの恐るべき宣言に平野文さん演じるヒロインが「ヒョエ~!」とビックリ絶叫して突然終わるラストに観てるほうもだいぶビックリして、そして…流れた!あの歌が!

♪ でんじゃらーす!もーすと でんじゃらーす!地獄に堕ちた戦士たぁちぃ~! ♪

やっぱり懐かっこイイ!

※のちに作られた完全版は「ヒョエ~終」じゃないみたい。今度観てみます。

  • オススメ度…55/100
  • 無料動画の配信…Youtube
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…中古のVHSあり。後に作られた完全版とパート2も中古のVHSあり。

タ行

戦え!!イクサー1

ACT1(1985年 30分)
ACT2 イクサーΣの挑戦(1986年 30分)
ACT3 完結編(1987年 45分)

戦え!!イクサー1
はるか彼方の宇宙から襲来した異星人クトゥルフ。宇宙船に乗ってるのは全員女。キャラデザインは平野俊弘さん。当然全員美少女。

この萌え萌え百合軍団は地球侵略を開始。
謎の金髪レオタード美少女イクサー1は、レーザーブレードや超能力を駆使して戦い、地球人のこれまたやっぱり美少女な渚(なぎさ)をパートナーにチョイス。

巻きぞえで親を殺されたり、イクサー1にパンチラ丸見えのイカす服を着せられた渚は、最初はもう猛反発。

しかし、わたなべじゅんいちさんデザインの触手粘液グチョグチョモンスターに寸止めうろつき童子な攻撃をチョイチョイ受けたり、知り合った美幼女がムゴひどい目にあったり、クトゥルフの数々のヤンチャに激おこぷんぷん丸!ついに戦うことを決意!
景気よくスッポンポンで巨大ロボに搭乗&イクサー1とシンクロ!
渡辺宙明さんの音楽も雄々しく、地球を守るため渚がんばる!…という、80年代オタクの大好物全部盛りのサービス満点満腹アニメ。

開始早々の「北斗の拳」もビックリな気合いの入った美しい作画の顔面爆裂スプラッターと、続いての美少女同士のくりぃむレモンなラブシーンに、地球人の誰もが見始めて1分ぐらいでビンビンくるだろう。
「もっとも80年代OVAらしいOVA」と言えるかもしれない。

デジタルデビル物語 女神転生 

(1987年 45分)

女神転生

創造神イザナギの転生した姿である中島は、ツッパリカップルにボコられショボン!&復讐心メラメラ。
「ウラミ・ハラサデ・オクベキカ!」
と魔太郎スピリット全開!マイコンでピコピコ生徒を操り、ツッパリカップル&見て見ぬふりした教師を血祭りに!

しかしDIY精神でコツコツ作ってた「悪魔召還プログラム」で呼び出した邪神ロキが言うこと聞かずヤンチャ大爆発!町はパニック!

中島くんは、己のしたことにケジメをつけるため、ケルベロスにまたがり、女神イザナミの生れ変わりである由美子と共に、虚空を駆け抜け、次元を越え、ロキに戦いを挑む!
…という暗黒神話級の壮大な物語が、まあまあ短い45分の中で繰り広げられる!

ファミコンのゲーム版の印象が強く、あんまり覚えてなかったのだが、今回久しぶりに観てビックリ。短いのによくまとまっている。絵もキレイ。
エロは寸止め。うろつき童子ばりのグチョグチョにもできたと思うが、そうしなかったことに作り手の節度が感じられ、観る人を選ばないマイルドさを獲得している。

「女神転生 デジタルデビルストーリー」には他に小説とファミコンゲームがある。メディアミックス企画の一環としてこのOVAは作られた。

今も新作が発表され続けている超人気ゲーム「女神転生シリーズ」。
神話はここから始まった。コンゴトモヨロシク。

デビルマン 

誕生編 (1987年 50分)
妖鳥シレーヌ編 (1990年 57分)

デビルマン 誕生編

デビルマン 妖鳥死麗濡編

永井豪先生の神がかり的な名作「デビルマン」のアニメ化。
ただし、原作の途中まで(ちょうど半分ぐらい)

私は、この永井豪先生の最高傑作「デビルマン」が「永遠のナンバー1マンガ」である。
これは絶対にゆるがない。
デビルマン以上のマンガ体験は、この先も絶対に無いと断言できる。
何しろ、小学校1年の時に、この作品を読んでしまったので、衝撃はハンパじゃなかった。
胸を引き裂かれた。
うなされた。
夢中になった。
完全にとり憑かれた。
私は、天然パーマで、髪の毛が伸びてくると、図のように襟足がハネ上がってくるのだが、これは「子供の頃、デビルマンにとり憑かれたため」だと思う。 ↓

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「原作を忠実にOVA化!」のニュースを聞いた時は、歓喜で震えた。
発売日を一日千秋の思いでジリジリと待ち続けた。

そして、待ちに待ったその日。
レンタルではなく、VHSのビデオを新聞配達のバイト代で購入。
ついに観ることのできた作品のクオリティは、「最高」であった。

多くのデビルマンファンが、「誕生編」「妖鳥シレーヌ編」共に、大満足したのではないだろうか?

私は、ある部分では、原作を超えていると思った。
それは「妖鳥シレーヌ編」の、明がシレーヌの前で変身するシーン。
そこでシレーヌがハッとしてつぶやく「ある一言」と、それに続く仕草で、作品にグッと深みが出ているのだ。
そして、このシーンは原作には無い。

川井憲次さんの音楽も最高。
サントラを買って、ヘビーローテーションで聞き込んだ。
特に「最終戦争のテーマ」は、そんじょそこらのプログレなど裸足で逃げ出す壮大さ。

作画も素晴らしかった。
シレーヌの体当たりを受け止めて、ベロンとすりむける足の裏。
腕を引きちぎられる時に、ビンビン!と音を立てて切れる筋繊維。
思わずハッとするディテールが満載。
画面から才気がほとばしっている!

この傑作OVAの監督は飯田つとむさん(後に馬之助さんに改名)
飯田さんも「デビルマン」を読んで人生を変えられた方らしい。
学生時代に、自主制作で、「デビルマン」のアニメ化を試みたことがあるとのこと。
デビルマンOVA化の企画が立ち上がったことを聞き「自分にやらせて欲しい」と売り込みに行かれたそうだ。
やはり、偉大な原作モノは、このぐらい、その作品を愛している人がやらないと、ダメだと思った。

飯田さんは、49歳の若さで肺がんで亡くなられてしまった。
飯田さんの監督で、完結編まで観たかった。
ひたすら残念でならない。

天使のたまご

(1985年 71分)

70年代に創刊され、厳しい出版不況となった今も頼もしく発行され続けているアニメ雑誌界の雄「アニメージュ」。
その出版社である徳間書店が制作した作品。

当時、そのアニメージュ誌上で特集がバンバン組まれ、この押井監督作品を激オシ!
同誌の愛読者であり、押井守ファンでインテリの兄が、まあまあ高いVHSビデオをレンタルじゃなくてわざわざ購入。一緒に観た。
ラストシーン、カメラがだんだん引いていってアレが映ったところで ↓

…と言って兄をずっこけさせたのを覚えている。
そう!当時 たしか中学生ぐらいだった私には、このタマゴ、中身がサッパリわからなかったのだ!それにしても「カビた米」はまちがい過ぎだが!

ずっこけてる兄に

「あの石像だらけのバリでかいUFOみとうなんはなんねっ!?」
「街を泳ぐ影の魚はなんねっ!?」
「水ん中で会う大人になった少女はなんねっ!?」
「そもそもあの2人はなんなんねっ!?」

と、とめどなくわき上がる「なんね!?」をぶつけた。
すると兄は「はあ~…」と大きなため息をつき
「お前のう…観終わった後で思わず腕を組んで『う~ん…』と考えてしまうんが『ホンマのええ映画』なんで。」
と「名作の神髄」を弟に説いてごまかしていたので兄もサッパリわからなかったに違いない。

そしてこの数々の「なんね?」がポコポコ生まれるところが「天使のたまご」の魅力でもあると思う。そう!私はこのワケわからん作品が好きなのである!なぜ好きなのかはワケわからん!

暗く静かな影のような街を描き出した小林七郎さんの美術がすばらしい。そしてその世界を歩く迷い子のようなたった2人の登場人物。


1人は少女。演じるは押井作品だと「紅い眼鏡」でもおなじみの兵藤まこさん。消え入りそうにつぶやく演技で謎の少女の可憐さ儚さを見事に表現。
もう1人は少年。演じるは永遠の名優・根津甚八さん。このキャスティングは当時ちょっとビックリだった。男も惚れるあのシブい声が、少年のキャラクターデザインとのギャップもあり、独特な魅力をかもし出している。

作画もまったく古びておらず美しい。
天野喜孝さんがデザインしたキャラクターを崩さずにここまで美しく動かすのは、非常に高度なことだと思う。
特に少女の髪の毛の表現の細やかさ美しさは圧巻だ。(ちなみに作画には「エヴァ」の貞本義行さんや「茄子」の高坂希太郎さんが参加している)


「71分」という比較的短めの上映時間もいい。体調のいい時に観れば、独特な魅力を堪能できる作品だと思う。
でも眠い時などはまた今度にしましょう!

To-y

(1987年 55分)

TO-Y

少年サンデーに連載していた上条敦士先生の「Toーy」は、センス抜群にとんがっていて、かつ何だか深みもありげで、大人気で、それなのに媚びない、カッコいいロックみたいなマンガだった。カッコ悪い私も毎週欠かさず読んでいた。

たまげたのは何と言っても終盤、有名な「ニヤとの別れのシーン」である。あの伝説の見開きページの2連打!子供心に「こういう人を天才って言うのかな…?」と思った。

「To-y」はアニメ化して面白い作品にするのは正直かなり難しいマンガだったと思う。
しかし、奪われてしまったGIGをゲリラで敢行!客や仲間が戻ってくる!…という、なかなかアガるクライマックスをキチンと用意し、55分という短い時間で、1本の作品としてカチッとまとめている。そのあざやかな脚本を担当したのは、ベテラン橋本以蔵さん。
絵も、今観ても驚くほど褪せることなく非常に美しい。作画監督は恩田尚之さんである。豪華だ。

声優陣も豪華で、まずToーy役は塩沢兼人さん。ピッタリ。
ニヤ役はレベッカのボーカル、NOKKOさんを起用。ムチャクチャうまいし、ピッタリ。
今回、この記事を書くにあたり本作を久しぶりに見直したのだが、ベースのイザミの声になんか聞き覚えが…
「このカッコよすぎるダミ声は誰だろう…?」
とエンドロールをチェックしてビックリ。山田辰夫さんであった。どうりで!ハートをビンビン弾かれまくるはずだ。

音楽にはPSY・S、Barbeeboys、THE STREET SLIDERSなど、当時の人気バンドを起用。

ちなみに「BECK」の実写版映画で、主人公の「奇跡のボーカル」を表現するため、あえて○○を入れないという手法を取り、「前代未聞の演出をしています」と宣伝していた。
しかし、この手法を使った作品というのは、宇多丸さんが指摘なさっていた通り、80年代にすでにあったのである。
それがこのOVAである。

  • オススメ度…60/100
  • 無料動画の配信…Youtube(ブロックされてて見れない)、Dailymotion
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…なし(たまにVHSの中古があるかも)

DRAGON’S HEAVEN

(1988年 45分)

ゴツゴツザラザラした質感も感じられるような独特の絵。
凝った世界観やメカの設定、そしてユーモア。
強力な個性を放つ80年代ロボ・ファンタジー漫画のOVA化。原作の小林誠先生が自ら監督!

私は当時買った原作本を今も所有している。
その巻末にOVAの設定資料がついており、美術設定のページに小林先生の次のような記載がある。

「メビウスの画面に徹するため美術もこのように描き下しています。巻頭カラーの絵が、そのまま動くというのが目的。」

確かに原作の巻頭カラーパートには、フランスのバンドデシネ作家メビウスのテイストがあり、OVAでもそれは見事に表現されている。

アニメ化の際などに原作者が自ら監督をすると、傑作が生まれることが多いと思う。「ブラックマジック M-66」や「AKIRA」のように。
そしてこの「DRAGON’S HEAVEN」も!
小林誠先生のこだわりや情熱が細部にいたるまでみなぎるハイクオリティな作品に仕上がっている。

冒頭は何と実写ロボ・アクション!
そしてこのパートを担当したのは、後に「シン・ゴジ」で日本特撮映画のどん詰まり感を破壊することになるカリスマ・竹谷隆之さんと、惜しくも亡くなられた天才造形師・韮澤靖さんなのである。

声優も豪華。
無骨なルックス&超戦闘能力なのに、裸女子を見て照れたりするのが何ともチャーミングな主役ロボ・シャイアンに家弓家正さん。
そのシャイアンのパートナーの美少女・イクールに、悶絶ボイス界の永遠のプリンセス・皆口裕子さん。(ちなみにキャラデザインは美少女キャラデザイン界の破邪大星こと平野俊弘さん!)
最強の敵ロボ・エルメダインは最強のベテラン・富山敬さんだ。

エンディングで実写パートのメイキングが映り、そのままコメンタリーに突入。プラモ男子のキャッキャ感があふれており微笑ましく楽しい。
そして、ここでは生前の韮澤さんのお声も聴くことができる。

45分という短い時間の中に見所が満載!音楽もいい!非常に充実した内容のかわいいOVAになっております!

  • オススメ度…80/100
  • 無料動画の配信…Youtube
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…中古のVHS、泣くほど高いDVDあり

トワイライトQ 迷宮物件FILE538

(1987年 30分 トワイライトQシリーズ第二話となっているが話はまったく無関係)

迷宮物件
郊外のボロせまいアパート。
その一室で同居する中年男と少女。少女はなぜか飛行機のことを「おさかな!」と呼ぶ。
そしてそのはるか上空では、飛行機の謎の失踪事件が相次いでいた…

はるか懐かし80年代、ファミコンとオナニーしかしてない激烈バカだった発売当時にも観た。サッパリわからなかった。
少しは賢くなったはずの今、観なおしてみた。
セリフの聞き取りに眉間にシワよせながら話は何とか追えるものの、深いところ(?)までは、やっぱりサッパリわからなかった。全然賢くなってなかった。私はやっぱりバカだった。
そして当時と同じくやっぱり凄まじく面白かった。

別にわからなくても、 デヴィッド・リンチの「マルホランド・ドライブ」や鈴木清順の「ツィゴイネルワイゼン」などと同じように「わからなさ」「摩訶不思議さ」を楽しめばいい。
脳髄グラグラ揺さぶられるドグラマグラな30分。すこぶる短いのもいい。
作画も非常に美しい。特に冒頭の飛行機がウロコまみれになるシーンは強烈だ。

そして、ムズかっこいいセリフの連打、昼間に見る悪夢のように何か怖い日常の風景、こだわりのフード描写、いつも素晴らしい川井憲次さんの音楽などなど…押井ズムがギュッとつまった魅惑の短編OVA。

  • オススメ度…85/100
  • 無料動画の配信…Youtube
  • 有料動画の配信…GYAO!バンダイチャンネルDMM.com
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…DVDあり(第一弾の「時の結び目」と同時収録)

ハ行

バイオレンスジャック ハーレムボンバー編

(1986年 40分)

バイオレンスジャック ハーレムボンバー
言わずと知れた、永井豪先生の大河マンガ「バイオレンスジャック」。
OVA化作品は全部で3本。その最初がこの「ハーレムボンバー」である。
声に出して何度も言いたくなるカッコいいサブタイトル、ハーレムボンバー!

関東地獄地震で生き別れてしまった恋人を探す女。彼女が訪れたのは、魔王スラムキングが暴力によって支配している町だった。そこに謎の巨人バイオレンスジャックが現れ…というお話。

上映時間40分。すこぶる短い。
正直なところ、脚本的には微妙。作画も、最上級のOVAと比べると上出来とは言い難い。
しかしイカす見所はドッサリ。

冒頭は荒野や廃墟…ではなく宇宙空間。
そして星々の中を駆け抜けていく謎の彗星…というシーンから始まるのが凄くいい。
バイオレンスジャックという作品のスケールの大きさと深さを感じさせる。

暴力シーンは個人的にはちょっと食い足りないが、ワルモノの頭をもいで、首なし死体をブン投げたり、指や腕をスッパリ切られて景気よく血が吹き出しても元気よく生きてたり、ジャックらしい暴れっぷりと神秘性をチョイ見せしてくれている。

長い腕をシルバーデビルみたいにダランとぶらさげたスラムキングの部下たちのたたずまいもマガマガしくてイカす。

そしてバイオレンスジャックと言えばハードなエロス。
本作にも、SMグッズやレズテクなどを駆使したエロむごい女奴隷調教シーンがネッチョリあり。
「蒼き流星SPTレイズナー」の谷口守泰さんがデザインした美少女たちがちゃんとヒドい目にあいます。エロむごい!ハーレムボンバー!

  • オススメ度…65/100
  • 無料動画の配信…Youtube
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…DVDあり

バイオレンスジャック ヘルスウインド編 

(1990年 55分)

バイオレンスジャック ヘルスウインド

荒廃した関東で暴れまくるマッドマックスい最凶暴走族ヘルスウインド。
きゃつらに恋人を惨殺され、自らもレイプされた女が復讐を挑む!
そこに謎の巨人バイオレンスジャックが現れ…というお話。

レイプリベンジものにジャックをトッピング!
どうなるかは言わずもがな!

一般指定なので暴力もエロも寸止め感は否めないが、しかしやっぱりけっこうハード。
チェーンソーで両足切断、お腹ザックリ内蔵ボロンの上に首チョンパ。
両足に縛り付けた縄をバイクで引っ張って股裂き。
女性キャラはやたらと縛りつけられナイフでじっくりストリップ。
腕白が過ぎるヘルスウインドに怒りマックス!殺れ!ジャック!

…でジャックは暴れてくれるのだが、今回のジャックさんは一般人や子供に対して結構マイルド。傷ついた体を支えられたり、子供のアイサツにニヤリ答えたり。

個人的な思いだが、ジャックはもっと女子供も容赦なく暴力の渦に巻き込んでいく善悪定かならぬ超存在のほうが良かったかナ…(まあ…原作も最後は…ね…)

ちなみにケガをしたジャックが包帯でグルグル巻き巻き。ガレージに横になっているのだが、体がオーラバトラーぐらいの大きさなので上半身は道にハミ出し。
一人で戦いに行こうとするチビちゃんを、そのカッコ悪い体勢のまま、カッコ良く「待ていっ!」と呼び止めるシーン。
何か可愛くて笑ってしまったのはナイショにしておこう!

  • オススメ度…68/100
  • 無料動画の配信…Youtube
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…DVDあり

バオー来訪者 

(1989年 50分)

バオー来訪者

荒木飛呂彦先生の原作は、思わず声に出して叫ばずにはおれないカッチョイイ必殺の武装現象(アームド・フェノメノン)が炸裂しまくる変身ヒーロー物の超傑作。

私はジャンプで連載していた当時、毎週ワクワクしながら読んでいたのだが、なぜかすぐに終わってしまった。

しかし、人気がなかったとは思えない。
「バルバルバルバル!」と言いながら廊下を走ったり、筆箱かくされて「ウオォ~ム!」と雄たけびを上げたり、「バオー・シューティング・ビースス・スティンガー・フェノメノン!」と叫んで頭をワシャワシャッと手でこすり、フケと髪の毛を、筆箱かくした友達にふりかけている男子がよくいたものである。私である。

ちなみに荒木先生のマンガで、これがッ!これがッ!初めてのアニメ化作品だッ!
全2巻の単行本の中からクレバーにエピソードを取捨選択ッ!
当時のOVAの基本だった「約50分」という短時間の中で、見事に物語をまとめ上げているッ!

脚本はファミコンのファイナルファンタジーのシナリオを書いた寺田憲史さん。
総監修は傑作すぎるOVA「エリア88」を作った鳥海永行さん。さすが!

今見ても、驚くほど色あせず作画が美しい。
超能力で顔面がグツグツ煮えてズバーン!とスキャナーズしたり、指がスパッ!とバーニングしたりと、スプラッター描写も容赦なし、抜かりなし!

声優さんも育朗役の堀秀幸さんをはじめ、日高のり子、永井一郎、池田秀一、井上遙さんと超豪華!

ちょっぴり残念なのは「ウオォ~ム!」はあったけど「バルバル!」がなかったことぐらい。
この素晴らしいバオー動画化現象(バオー・アニメイテッド・フェノメノン)を目撃せよ!
でも!高い!DVDが!ウオォ~ム!

  • オススメ度…85/100
  • 無料動画の配信…Youtube
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…DVD、中古のVHSあり

破邪大星ダンガイオー

破邪大星ダンガイオー (1987年 45分)
破邪大星ダンガイオー2 涙のスパイラルナックル(1988年 40分)
破邪大星ダンガイオー3 復讐鬼ギルバーグ(1989年 40分)

ダンガイオー
記憶をなくした4人の戦士。1人は兄ちゃん、あとの3人はレオタード姉ちゃんず。
彼らは巨大ロボ「ダンガイオー」に乗り込み、超悪コワイ宇宙海賊バンカーと熱く戦う!

「マクロス」でおなじみ変形メカデザインの天才・河森正治さん、「いけないマコちゃん」でおなじみ美少女キャラデザインの天才・平野俊弘さんなどなど…80年代アニメ界のスターが結集!才能がスパーク!生まれたのは当然の力作!
「最高のスーパーロボットアニメってモノを見せてやるぜ!」という気合い情熱が全編に熱くほとばしっている!

渡辺宙明さんの作った曲を水木のアニキと堀江のアネキが歌うという最強の昭和アニソンデュオをガ・キーン!と復活させた主題歌がとにかく最高。もしかすると一番の見どころなのかも。

神谷明さん演じる主人公は必殺ワザをぶちかます時「ブーストナックル!」「ダンガイビーム!」など、もちろん熱くシャウト!必殺技の名は叫ぶのが正しいスーパーロボット道。この確かな愛、ギレルモ・デル・トロにも見せたい!

ただこの1話だけではもちろん完結せず、テレビシリーズのアニメのように次の巻に思いっきり続く。
この熱にやられた方は続きを観るべし。第2話「涙のスパイラルナックル」、第3話「復讐鬼ギルバーグ」でとりあえず完結。でもまだ熱く続くけど!

吸血鬼ハンターⅮ (バンパイアハンターⅮ)

(1985年 80分)

バンパイアハンターⅮ

バンパイアをハントするDという男の話。

私の「モノ凄く頭の悪いストーリー紹介」で、観る気を無くさないで欲しい。
傑作である。

監督は芦田豊雄(あしだ とよお)さん。
ジャケットの天野喜孝さんの絵とは全然違う「ミンキーモモい女子供」をクールに守るDが、ひたすらカッコいい。
Dの声は、当然、「永遠のクールボイス王子」塩沢兼人さん。
後に、気の遠くなるような成功&ズッコケをなさる小室哲哉さんの音楽も素晴らしかった。
TM NETWORKによるエンディング「YOUR SONG」は、青春の思い出の一曲となった。

ちなみに広島では、アニメイトで「バンパイアハンターD 発売直前上映会」なるものが催された。
「店内のテレビモニターで、発売前にDを鑑賞できる!でも途中まで!」という寸止め感がハンパない微妙な告知内容。
友だち3人で、日曜の朝、チャリを激走させて観に行った。
アニメイトの店員さんの開始のアナウンスで、我々を含む数十人のアニメファンが、15インチぐらいのちっこいモニターの前にバンパイアだよ!全員集合!
消灯して真っ暗な店内で、そのまま立ち見。
Dの勇姿と、ヒロイン・ドリスのパンチラに暗闇の中でドキドキするという、微笑ましい上映会であった。
でも、途中まで!

  • オススメ度…88/100
  • 無料動画の配信…Youtube
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…DMM.comツタヤ・ディスカス
  • ソフトの販売…Blu-ray 、DVDあり

火の鳥 宇宙編

(1987年 48分)

火の鳥 宇宙編

手塚治虫先生の、ビビるほどスケールのでかい「火の鳥」シリーズ。
その中から「宇宙編」をアニメ化。

長期航行中の宇宙船が事故でクラッシュ。
コールドスリープから目覚めた乗組員たちが見たのは、航行管理の当番で一人起きていたマキムラの死体と「ボクハ コロサレル」というダイイングメッセージだった。
残された4人は、棺桶サイズのポッドにそれぞれ乗り込み、航行不能となった宇宙船から脱出。地球帰還の一縷の望みを抱き、宇宙空間を漂流する。
しかし…彼らの後ろから何かついてくるものが…
それは、死んだはずのマキムラの脱出ポッドだった!

…という興味深すぎる、謎知りたくなりすぎる上質のSFミステリーが展開。
監督は迷わず買いの神OVA「妖獣都市」の川尻善昭さん。
本作もさすが!赤と青と黒の特徴的な色使いが美しい。ちょっと劇画チックな川尻版猿田、百鬼丸たちも独特な魅力。

すべての謎が解け、人間の業がむき出しになる冷徹かつ神々しいラストに、鑑賞後しばし無言になること間違い無しの良作。

ブラックマジック M-66

(1987年 50分)

ブラックマジックM-66

女性型戦闘ロボットが、大暴れする話。

原作者の士郎正宗さんが、自ら監督するということで発売前から話題に。
出来上がった作品は、期待に120パーセント答える、素晴らしい完成度だった。
当時のアニメ誌でも絶賛されていた。

登場する2体の女性型ロボットが非常に魅力的。
新体操のような華麗な動きで大勢の兵士たちを、あっという間に惨殺。
やられそうになったら自爆と同時に散弾+ムクロから毒ガス噴出…という美しい外見とは裏腹の凄まじいジェノサイドスキルを組み込まれており、ターミネーターもビックリの、嬉しい大暴れを魅せてくれる。

鑑賞後の印象は、スッキリさわやか!
至福の50分!

ヘヴィ

(1990年 53分)

作られたのは1990年。ギリギリ80年代OVAではないのだが、ある事情があって書かせて頂く。

原作は、村上もとか先生が、少年サンデーに連載しておられたボクシングマンガ。
ボクシング経験のないカラテカが、父の医療費を稼ぐためボクサーにジョブチェンジ。
ガンで余命わずかの老トレーナーとタッグを組み、残されたわずか1年半で、ヘヴィー級の世界チャンピオンをめざす!…という物語。

現実的にはほぼありえないっぽい主人公たちの無理ゲーな挑戦を、無理と思わせない圧倒的なリアリティー。
空気感やニオイまで伝わってくるような緻密なタッチで描かれたアメリカの風景。
その中に生きるキャラクターたちが背負う、それぞれの人生の重み。
日本人好みの「判官びいき」「負けの美学」など通じない、勝者だけがすべてをつかむ弱肉強食・実力至上主義のアメリカン獣道を「豚は死ね~狼よ生きろ~」の落合信彦スピリット全開で、体力知力をフル活用し、敵を吹き飛ばし、頂点めざして駆け上っていくアメリカっぽいワイルドさ。
必殺トルネード・アッパー誕生の感動と、パンチの重みが伝わってくるような圧巻のファイトシーン。
そして浮かび上がる「ヘヴィ」というタイトルの持つ深い意味。重いテーマ…

連載を一緒に読んでいた兄が、「この面白さは…こりゃ職人技だな。」と言ったのを今でもハッキリと覚えている。
そう!村上もとか先生のベテランボクサーのような職人技に、読めばノックアウトされること間違いなし!「あしたのジョー」や「はじめの一歩」など、ボクシングマンガのチャンピオンたちともファイト可能な、まさにヘヴィ級の大傑作なのだ!それなのになんか知名度がイマイチ低いような気がする!

特筆すべきはラストファイト。
試合直前に託された「最終兵器」の謎、暗殺者のサスペンスとビックリな登場、「ここぞ!」というところでのまさかの試合中止!?などなど…
「どうすれば読者が面白く読めるか?」を知りつくした村上もとか先生の職人技がフルパワーのコンビネーションブローで炸裂!たった2ラウンドの攻防の中に、ミステリー、サスペンス、サプライズがこれでもかと詰まった、二転三転する濃密かつ感動的な、キンシャサの奇跡級のベストバウトになっている!

ちなみに私はボクシングマンガの中ではこの「ヘヴィ」が、「リングにかけろ!」の次、つまり2番目に好きな作品なのである!
いや!「リンかけ」は青春サイキックマンガなのでやっぱり1番好きなのである!

ギリギリ80年代OVAではないのに書かせて頂いたのはこういう事情である。原作が好きすぎるのだ。

しかしこのOVA。
大変失礼ながら、上記のこのマンガの良さが1ポンドも盛り込めていない…ような気がする…
何かあんまりやる気の感じられないジャケットからして悪い予感はしたのだが…

例えば作画。
原作の村上もとか先生の絵はこのようにもちろん最高なのだが… ↓

OVAだとこう! ↓

作画担当の方は私と同じく右向きの顔を描くのが苦手だったのかもしれない…
「この感じ…何かに似てるな…」と思ったら、作画クオリティーの高低差ハンパない系アニメ「超時空要塞マクロス」のハズレ回だ。あの感じだ。

そして、エンディングのスタッフロールをしょんぼり見てたらガーン!監督が「マクロス」と同じ石黒昇さんであった。

しかしおかしい!
「マクロス」は資金やスケジュールともに切迫した状況で、海外に作画を発注せざるを得ないこともあり、クオリティーが安定しなかった。
しかし当たり回の時の素晴らしさは他のアニメとケタ違い。ベストな制作環境なら石黒昇さんは名監督なのである。例えばOVAなら大傑作「銀河英雄伝説 わが征くは星の大海」なども石黒さんの作品だ。

だからこの「ヘヴィ」も何かきっと事情があったに違いない!石黒さんは何も悪くない!
スタッフロールを見ると海外の方が作画に参加しておられるようだ。
「マクロス」の時と同じく、何かしらデカルチャーな、困った事情があったのかもしれない。

このコラムのタイトルは「80年代OVAのススメ」なのに全然ススメてなくて申しわけないのですが、「ヘヴィ」に関しては原作が激しくオススメです!

  • オススメ度…20/100
  • 無料動画の配信…Youtube
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…無し
  • ソフトの販売…中古のVHSがオークションなどで出回るのみです。

HELL TARGET

(1987年 50分)

未知の惑星に第2次探査隊が到着。
ちなみに第1次の人たちは?そう!もちろん消息を絶っている!
そこは、人間の心を読み、恐怖する対象に自由自在にトランスフォームし、容赦なく襲いかかる恐るべき怪物が棲む地獄だったのだ!

かくしてHELL TARGETとなってしまった隊員たちが順番にロックオンされ残酷に惨殺!地獄の底にたたき込まれていく…という直球エイリアンな話。
映画秘宝ライター・ギンティ小林さん風に言わせて頂くなら「未知の惑星に行ったら何か怖いのに襲われちゃいましたムービー」という感じか。

正直を申すと当時もそんなに話題にはならなかったと思う。
しかし作画のクオリティは安定して高い。スプラッター描写も丁寧。

「お前らの故郷の地球も地獄に変えたる!」と怪物が殺る気マンマンのマニフェストをぶちかまして終わる嫌な余韻のラストも良い。

しかし何より、実は一番「イイ♥」と思ったのは島本須美さん演じるヒロインの、唐突かつ、なかなかちょいエロなラブシーンである。
島本須美さんの桃色吐息というのはめずらしい気がした。
テレビアニメ版「めぞん一刻」で、何クールにも渡る長い精神的前戯でじらしにじらされた果てに、ついに島本須美さん演じる響子さんと五代くんが結ばれた時も「引きの絵で一刻館が映り、部屋の電気が消える…」という教科書的なガッカリ描写しかなかったのに!(当たり前だ。よい子も見とる水曜のよる7時半だからな。)
なのでなんか得した気分になったのは絶対にナイショにしておこう!

  • オススメ度…40/100
  • 無料動画の配信…Youtube
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…中古のVHSのみがオークションなどにたまに出回るのみ

ボディジャック 楽しい幽体離脱 

(1987年 30分)

ボディジャック 楽しい幽体離脱

原作は森山塔さん。つまり山本直樹さんだ。
森山さんの登場は80年代エロマンガ界にセンセーションを巻き起こしていた。
「絵がうまい!女の子がカワイイ!こんな娘があんなエロいことをしまくってくれるのか!」というありがたい衝撃。
森山さんは美少女エロマンガのパイオニアでありスターだった。早稲田の教育学部を出ておられるというのも驚きであった。

このOVA、絵柄はあんまり森山タッチではなく、当時の流行りアニメ寄りのキャラデザイン。しかしエロさはじゅうぶん森山級!

ストーリーは、幽体離脱装置を使って浮遊霊となり、あこがれの女の子にとりつき、色んな色事にレッツ・トライ!…という地球全中学生のエロ妄想を直球で表現したモノ。

特に、友だちの女の子をプールで欲情させ、まんまと家に上がり込み、汗だくレズビアンプレイ!…のくだりはかなりエロいと思う。

主人公役の二又一成さんをはじめ、他の声優の方々も名艶技。
「やめちゃイヤ…」「おねがいやめないで…」など、万年白帯の私は1度も言われたことがないエロセリフに奮い立つこと間違いなし。

汗ばむ体、密着する肌の燃えるような熱さ、間近で感じる吐息、おさえきれない欲望と罪悪感、親には言えない桃色の秘密…色々入り交じった若い肉の頃の夏のニオイがこの作品にはある。

ちなみにヒロインが怒濤の3Pをしまくる展開がプラスされた18禁バージョンもある。
私は見た。昔。18才以下の時に。
しかし現在はかなり視聴が難しいもよう。ありゃハードでエロかったな…

  • オススメ度…80/100
  • 無料動画の配信…なし?
  • 有料動画の配信…FC2動画(有料会員のみ視聴可能)
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…中古VHSのみ(高い!ガーン!)

マ行

街角のメルヘン

(1984年 54分)

舞台は80年代の西新宿。
「街角のメルヘン」という絵本を作るのが夢の少年。
何者かに追われる、ファムファタル感あふれるミステリアスな少女。
2人の出会いと夢のような日々を、メルヘンチックな描写を交えつつ、四季を通して描いた異色ボーイ・ミーツ・ガールOVA

当時のアニメ誌に載っていた記事で、独特のフラットな絵柄が強烈な印象として残っていた。(ちょっと林静一さんっぽい感じ?)

勉強不足で、作品自体は未見だと思っていたのだが、今回鑑賞していくつかのシーンに記憶あり!しかしいつどこで見たのか全然記憶なし!…という個人的にも夢のような不思議な作品だ。

随所に挿入される二人が夢見るメルヘンシーンは、昔のディズニー映画「ダンボ」などのラリパッパ描写や、湯浅さんのアニメ作品にも引けを取らないなかなかのトビっぷり。
特に物語の終盤、街に春が訪れ、少女が蝶の羽根を広げ、無数の花びらが舞う中を飛んでいくシーンはとても美しく感動的だ。ここで流れるヴァージンVSの「サントワマミイ」がまたいい。

ヴァージンVSといえば、曲が時々挿入される…のではなく、本当に全編にわたってこのバンドの曲が絶え間なくずっと流れてるのが何かものすごい。OVAにしてMV(ミュージックビデオ)でもあると言っても過言ではないほどアグレッシブなかけ方だ。OVAMVだ。
ちなみにヴァージンVSとは、若い方にもわかりやすく説明すると「うる星やつら」の名エンディング「星空サイクリング」を歌っていた、あがた森魚さん率いるあのバンドである。

80年代OVAを見ると、エンドクレジットに大物や意外な人が並んでおり驚くことがある。
この作品も、音楽のヴァージンVSはもちろん、脚本は首藤剛志さん(戦国魔神ゴーショーグンなど。故人)、美術は小林七郎さん(天使のたまご)、キャラデザインは天野喜孝さんなどなど…非常に豪華なスタッフだ。そして主役の少年の声を演じたのは、なんと若き日の永瀬正敏さんなのである。

このように見どころの多い作品だが、当時としても異色作であり、売り上げはふるわなかったらしい。しかしその異色さは今なお色あせることなく、不思議な魅力をフンワリとかもし出している。
ツイッターを相互フォローしてくださっている方が「当時のOVAの中では実に控え目で、しかし泣けるお話なので、大好きなのです。」と言っておられたので観たのだが、本当だった。

脚本の首藤剛志さんが「WEBアニメスタイル」に連載なさっていたコラムによると、DVD化の話がきたらしいのだが流れてしまったようだ。中古のビデオも見当たらない。
しかし!大きな声では言えないがFC2動画、ニコニコ動画などでナイショで観ることができる。著作ナンチャラ的にはよくないとは思うがよかった…

  • オススメ度…75/100
  • 無料動画の配信…ニコニコ動画FC2動画
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…中古のVHS、LDも見当たらない

夢幻紳士 冒険活劇編

(1987年 49分)

夢幻紳士
中学の時、兄が高橋葉介先生の「腸詰工場の少女」をくれた。
筆による独特なタッチで描き出されるヨウスケワールドに一読で虜。
翌日から魔に魅入られたように町中駆け巡って本屋から本屋へ。葉介先生のマンガを集めまくった。

代表作シリーズ「夢幻紳士」の少年探偵篇がOVA化!のニュースにはもちろん大興奮!
「月刊ニュータイプ」に美麗なセルイラスト付きの紹介記事が載っており、毎日ニヤニヤ見ながら発売を待った。

物語は、帝都をゆるがす美女連続失踪事件に、少年探偵「夢幻魔実也」が挑む!というもの。

悪の組織に追われる美少女、ワニ人間、カーチェイスに空中戦、謎の孤島とピラミッド、キチガイ博士のオカルト生体実験、各国入り乱れての銃撃戦、大爆発と大脱出、そしてやっぱり大団円!

…という字面だけ見ると「007」か「インディージョーンズ」かよ…というような冒険アクションのお約束要素をキッチリ網羅。
魔実也くん役の戸田恵子さんが歌うイカすエンディングと粋なエピローグ。
スタッフロール後には「打ち上げ」というオマケまでついて多幸感大。これだけ詰まってなんとわずか49分!

私は「ヨウスケワールドの唯一のアニメ化作品じゃあ~!」というだけで無条件に嬉しいので完全に甘めの評価だが、なかなか可愛い作品になっていると思う。温子ちゃんも原作同様可愛い!
レトロチックにスチャラカ浪漫!

  • オススメ度…65/100
  • 無料動画の配信…ニコニコ動画、FC2動画
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…中古のVHSのみ

メガゾーン23

メガゾーン23 (1985年 80分)
メガゾーン23 PARTⅡ 秘密く・だ・さ・い(1986年 80分)

メガゾーン23 メガゾーン23 PART2

「メガゾーン23」は特に「2」のほうを強くオススメしたい(…と言っても話は「1」の続きなのでそちらを観てからぜひ!)

「1」と絵柄もまったく変わっており、当時ビックリした。
作画監督は「Zガンダム」の第2期オープニングで有名な梅津泰臣さん。
「ああ!梅津さんの作画だなあ~!」と、何となくわかる、独特な味+ハイレベルな作画スキルの持ち主。
この「メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い」も凄まじく作画のクオリティが高い。

特に驚いたのが、戦艦や戦闘機が、敵に触手で攻撃されるシーン。
計器版を突き破って内部に侵入してくる触手に、パイロットたちが絡まれ、体を突き破られ、眼球をえぐられ、血しぶきを上げてバラバラになり、全滅していく。
その地獄絵図が、フルアニメみたいな異常になめらかな作画で描かれる。
そんじょそこらのスプラッター映画も裸足で逃げ出すゴア描写に、子供の頃から趣味のおかしかった私は大喜び!
終盤の「アイドルソングに合わせて街が崩壊していくシーン」も美しかった。

そして、この「メガゾーン」シリーズは、「エロい」ことでも当時、話題だった。
一緒に観れない!家族とは!絶対!

特に作り手のこだわりを感じたのはキスシーン。
キスした時に唾液が糸を引く…というシーンがある。
それが、超ハイクオリティな作画で、ネットリと描写されるのだ。

当時、アニメとマンガとファミコン漬けの、モテ度ゼロな中学生ライフを送っていた私は、当然、キスなんかしたことない。
そのため「えっ!?キスってこうなるの!?ガーン!!」…と、マイクローンがキスしてるところを初めて目撃したゼントラーディー人みたいに、大ショックを受けた。

ちなみに、一緒に観た友人は、この、キスをして唾液がキラキラ輝きながらピニョ~ンと糸を引くシーンに大興奮!
翌日から、「ピニョ~ン!ピニョ~ン!」と奇声を発しながら、人の教科書や参考書を開いては、載っている顔写真の口と口を線で結んでいくという、バカ&童貞丸出しのイタズラ描きに興じるようになった。
かくして私の日本史の参考書は ↓

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…と、徳川家康と杉田玄白の口と口がピニョ~ンと結ばれることとなった。
まさか、偉大な戦国武将と蘭学医も、後の世に、こんなバカBLなイタズラ描きをされるとは、夢にも思わなかっただろう。
ピニョニョ~ン!

【ヤ行】

妖精王

(1988年 60分)
妖精王

原作は少女マンガ界の永遠のプリマドンナ山岸凉子先生の名作。

北海道に療養に来た爵(ジャック)は、様々な神話の神々、妖精、モンスターたちがメガテンばりにゴチャマゼで棲む恐ろしくも美しい異世界「ニンフィディア」にさまよいこむ。
新しい妖精王であることを告げられた彼は、世界支配をヤル気マンマンのデンジャラスかつエロマブいクイーン・マブの野望を阻止すべく冒険の旅に出発する!

…というのが原作のあらすじ。
しかしこのOVAではプロローグ的なものを排し、いきなり冒険の旅に突入!長い原作とは違い道中もかなり急ぎ足感大。
そのためかどうしても「行きて帰りし物語」としてのカタルシスがちょっと物足りないのは残念…だが尺が60分ぐらいしかないので仕方ないかもしれない。

しかし兼森義則さんや野田卓雄さんが参加した作画は美しい。さすがのマッドハウス・クオリティー。

富山敬さん演じるクーフーリンも原作通りの麗しさ。ほのかなBL要素もバッチリでドキドキ。

山岸凉子先生のキャリアは今もバリバリ現在進行形で、短編、長編、たくさんの名作が百花凉乱。しかしなぜか映像化された作品は少ない。(…っていうか本作しか無い?)
この「妖精王」は貴重なその1本である。

  • オススメ度…65/100
  • 無料動画の配信…なし(YouTubeにあったが現在は削除)
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…DVDあり

妖獣都市

(1987年 83分)

妖獣都市

原作は「バンパイアハンターD」と同じく、菊池秀行さんの小説。
魔界の侵略から密かに人間界を守る「闇ガード」の戦いが描かれる。

監督をなさった川尻善昭さんの天才が遺憾なく発揮された究極の1本。
オススメOVA…というよりも、「日本アニメーション史上、最高の作品の1つ」である。当時、劇場公開もされた。ホントに最高!必見!

でも、絶対、家族と一緒に観ちゃダメ!
すんごいエロス。
そしてバイオレンスが、まったく妥協の無い、圧巻の作画技術で描き出される!今…バイオレンスは美しい!

例えば序盤。主人公が、エロ怖い蜘蛛女に襲われるシーンがある。
目的を果たし、脚をカチャカチャと奇怪に動かし、高層マンションの壁をつたって、地上へ降りていく蜘蛛女。
その姿が、遠く小さくなっても、作画の手を一切ゆるめない。
こだわりを感じるなめらかな動きで、カチャカチャと消え去っていく蜘蛛女の姿を描ききるのだ。
戦慄のディテールに釘付けになった。
当時、このビデオを無理矢理に貸した女の子も、「最初の蜘蛛女のカチャカチャ…ぶち気持ち悪いねえ…」と、ぶち喜んでいた。

当山ひとみさんの挿入歌、エンディングも、ムーディーで大人っぽく、作品にピッタリで素晴らしかった。

ちなみにこの作品に感動したツイハークのプロデュースで、香港で実写映画化。
確かに観たんだけど、仲代達矢の変な特殊メイク顔しか覚えてない!

【ラ行】

LILY-C.A.T.

(1987年 60分)

LILY-C.A.T.

舞台は惑星探査に向かう宇宙船の中。乗組員は全員冷凍爆睡眠中のはずなのに、なぜか誰かが謎の漂流物を船内に収容。やがて目覚めた乗組員たちが一人づつ姿を消していく…

原作&監督の鳥海永行(とりうみ ひさゆき)さんは登場人物たちのキャラクターやそれぞれが抱える事情をクリスティーばりの丁寧さと驚きの連続で描き、上質のSFミステリー&ホラーに仕上げた。

Zガンダム第二期OPでおなじみの梅津奏臣さんの作画が美しい。
遊星からの物体XとSFボディスナッチャーとジンメンが悪魔合体したようなモンスターもイカす。デザインは天野喜孝大画伯。

ベテラン声優たちの中でなぜか起用のヒロくん(故・沖田浩之氏)の素人っぽさも主人公だけに目立ってて逆にアリかもしれない。慣れると若干E気持ち。

猫の細い瞳が宇宙船に変わる2001年宇宙の旅チックな冒頭のシーンで感じた傑作の予感は的中。
たった60分なのにすごくシッカリした物語をタップリと観た気になる満足の1本!さすがの鳥海クオリティーだニャー!

  • オススメ度…75/100
  • 無料動画の配信…FC2動画
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…VHSと輸入盤DVDあり

ルーツ・サーチ 食心物体X

(1986年 44分)

謎のエイリアンが、宇宙ステーションの乗組員を一人づつ血祭りにあげていくSFホラー。

このエイリアンがなかなかユニーク&バイオレンス。
人が抱えているトラウマや罪悪感を読み取り、その人物が内心最も恐れている、できれば忘れたい相手の幻覚を見せつけてくるのだ!昔、捨てた女とか!捨てた友だちとか!
幻覚見て、ヤなこと思い出して、頭抱えて「グワー!」と悶絶したところを惨殺!まさに食心物体X。サブタイトルにいつわり無し!

「人はなぜ存在するのか?神はなぜ人間を作ったのか?」
皆殺しの予感みなぎる中でヒロインが抱く壮大な疑問「人類のルーツ」がサーチされる!…のかどうかは見てのお楽しみである!
加藤直之さんのシブいエンディングイラストレーションもお楽しみである!

ここまで読んで
「なかなかおもしろそうだな…」
と感じて下さった方も、ひょっとするといるかもしれない。
しかし!
芦田豊雄さん、湯沢邦彦さんのビッグネームが監修や制作協力などで参加されており、スタッフや声優さんは豪華、絵もそれなりにキレイだし、けして悪くはないのだが、何かこう…突き抜けたおもしろさに欠けるかも…というのが正直な感想である。
「エイリアン」と「遊星からの物体X」が景気よく悪魔合体!…したけど「なんかまあまあおとなしいのができちゃいました…」みたいな感じか。

おそらくDVD化などの可能性は食心エイリアンに襲われた人の生存率ぐらい低いだろう。しかしせっかく生まれた作品が埋もれて消えてしまっていいはずはない!
YoutubeでこのOVAのエイリアンが元気いっぱい生きて、人を殺しまくりあげている姿を見られるのは喜ばしいことである!ホントはいけないが!(人殺しも作品のアップロードも)

  • オススメ度…48/100
  • 無料動画の配信…Youtube
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…中古のVHSビデオ、LDあり

るーみっくわーるど 炎トリッパー (ファイヤートリッパー)

(1985年 50分)

炎トリッパー

女子高生の涼子はガス爆発に巻き込まれ、その衝撃で戦国時代にタイムスリップ!そこで出会った宿丸という少年に少しづつ心をひかれていくが…という、爆炎と共に時をかける少女のお話。

高橋留美子先生の短編マンガのアニメ化。
この原作はやはりすごい。
扱う時に慎重な考察が必要なタイムパラドックスのプロット。これを作るだけでも頭割れそうになるぐらい大変。
しかし加えてヒロインの「惚れた男と一緒なら、違う時代の地獄のような世界でもかまわない!」という決断を、限られたページ内で読者に納得させなければならない。
難題に挑み見事な着地を見せるすごい作品。
しかも一方で「うる星やつら」「めぞん一刻」の連載をしながらの発表である!
私なんぞがあらためて言うまでもないが、本当に高橋留美子先生は何という凄い方だろうか!

すごい原作のアニメ化なので、このOVAも当然の安心のデキ。
原作とは違い、最期のタイムスリップの時、育ての両親の姿が挿入される。
また、エンディングでは「その後の幸せな暮らしぶり」が映し出される。
作り手の細やかな優しさを感じさせるプチ改変にも好感度大。

  • オススメ度…60/100
  • 無料動画の配信…Youtube
  • 有料動画の配信…FC2動画(有料会員のみ)
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…中古のVHSのみ

るーみっくわーるど 笑う標的

(1987年 50分)
笑う標的

原作は高橋留美子先生の短編マンガ。

子供の頃に約束を交わした許嫁(いいなずけ)が美しく成長し、主人公の元に現れる。
しかし彼女は過去の口約束の固守を執拗にせまる、異常に思いこみの激しいモンスター許嫁だった!…っていうか本物のモンスター使いだった!主人公と今カノの身に餓鬼がキキキと危機せまる!…というホラー。

高橋留美子先生のSFラブコメ「うる星やつら」はもちろん大好きで全巻コンプリートしており「いつか友引町に住む。絶対。」というのが子供の頃からの変わらぬ夢だ。
そして「人魚シリーズ」「闇をかけるまなざし」などのギャグ無し直球シリアス路線の作品も大好きだ。

この「笑う標的」もそんな「るーみっくダークわーるど」に属するシリアス作品。
留美子先生の闇の部分が吹き出したようなベタ&カケアミ多めの暗く、痛ましく、恐ろしく、悲しい傑作。

闇の濃さは原作には及ばないものの、このOVAもなかなかのデキ。
お目めがついてる餓鬼のキモかわいいデザインは個人的には変更しないほうが良かった気もする!

ヒロインの声優をなぜか松本伊代さんがやっている。これはやはりヒロインが16歳で伊代もまだ16だからなのだろうか?

  • オススメ度…65/100
  • 無料動画の配信…Youtube
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…中古のVHS(高い!)、またはレーザーディスクのみ…

《80年代OVA 成人指定作品》

【カ行】

ガイ 妖魔覚醒

(1988年 35分)

ガイ

 「宇宙企画の女の子はカワイイ!」
と、80年代に青春を生きた全宇宙の男子から絶大な信頼を得ていたAVメーカーのアニメ作品。
内容はただのエロ・オンリーではなく、なかなかちゃんとしたSFアドベンチャーである。

マッチョに黒のピチピチタンクトップという熱血ヒーローの正装をした宇宙海賊・ガイ(声:山寺宏一)は相棒の女の子と共に流刑惑星に潜入。

しかし、そこにはエロ悪い女所長が君臨。大量の女奴隷をせっせと仕入れては自分や囚人たちの慰みモノにしまくり。
そしてガイは奴隷たちの中にかつての恋人を見つける。

何だかんだ色エロあった後、惑星自体が変テコパワーで住民を次々にグチョグチョの怪物に変身させる!
そんなデーモンパニックの中、ガイだけはさすが主人公なのでデビルマンみたいなカッチョイイ姿に変身!
恋人が食い殺された上、やっぱりデビルマンの美樹ちゃんばりにキチンと生首になってゴロン!ガイの怒りが爆発する!

とにかく作画が美しい。今見ても驚くほど古びていない。
随所にバシャバシャ散りばめられたスプラッターでは、切り株から白い骨がチラリのぞくなどディテールがキラリ。

エロ面でも、放置プレイや強制クンニ、マッチョな悪者がチンチンと拳銃を使って女の子を2人同時レイプ!…などのハードなシーンが、アンダーヘアや脇毛まで描きこんだ真心のこもった美しい絵でキチンと動く。
エロシーン自体はちょっと少なめだけど、監督やスタッフの方々の気合いをビンビン感じること間違いなし!

  • オススメ度…65/100
  • 無料動画の配信…なし
  • 有料動画の配信…FC2動画(有料会員のみ視聴可能。なぜか無修正)、DMM.com
  • レンタル…なし
  • 販売…中古のVHSビデオのみ

【タ行】

超神伝説 うろつき童子 超神誕生篇

(1987年 37分)

うろつき童子1

原作は前田俊夫先生のエロ劇画である。

3千年に1度目覚めるという伝説の「超神」をめぐり、人間界、魔界、獣人界の間で壮絶なバトルが繰り広げられる!…という、実はただのエロじゃないスケールのでっかいお話のパート1。全3部作。しかしその後も多くの新作が作られたため、この3本を「初期三部作」と言うもよう。

粘液まみれの触手が美少女をナニする系の元祖。
怪物の体から伸びた無数の触手がヒロインをとらえ!アナルにヌルリと入りこみ!クリトリスにクリクリッと巻きつき!怒涛のぶっかけ100連発!…というシーンや、挿入したチンチンが超神パワーでパンパンに異常膨張!女の人の体がパーン!とキモを飛び散らせて爆裂!…というキモをつぶすステキなシーンが随所にあり、作った方々の情熱がグチョグチョにあふれた見応えのある作品となっている。

当時このビデオをムリヤリ貸した後輩の女の子も「ホンマに気持ち悪いですねえ…」と絶賛していた。

  • オススメ度…78/100
  • 無料動画の配信…Youtube(海外版のみ。しかしエロシーンが一部カットされてますね…)
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…DMM.com(今のとこ、ここで借りるのがベストかも)
  • ソフトの販売…中古のVHS、DVDなどあり。しかしどれも高い!海外版を買えばいいのだろうか?

超神伝説 うろつき童子2  超神呪殺篇  

(1988年 54分)

うろつき童子2
当時、どのアニメ誌でも絶賛されまくった傑作。80年代OVAの凄まじいパワーを感じることができるだろう。

前述のパート1とは時代を変えて、いきなり大正時代から始まるスケールのでかさに驚いた。
そして大震災直前の帝都を学ラン下駄っぱきで駆け抜ける天邪鬼のカッチョよさ!このアバンタイトルでもうしびれた!

本作のキーパーソンは学園ヒエラルキーの最下層にいる切ない男子。
みんなにさげすまれ、怒りが頂点に達した彼は自分のチンチンを包丁でぶった切り、代わりにプレゼント・フロム魔界のキモいペニスをセット&怪物パワーをゲット!自分を踏みにじった連中を血祭りに上げ、ヒロインを奪うべく主人公に戦いを挑む!

全編バトルアクション満載。金田伊功チックな水竜との空中バトルもありニッコリ!とにかくキレイな絵でよく動く!

エロに関しても、69中にガマンできずに顔射してゴメン…といったシーンが妥協の無い作画で随所にドピュドピュとトッピングされており満足度大。作り手の気合がブシャブシャに噴き出した超傑作となっている。

当時このビデオをムリヤリ貸した後輩の女の子も「ホンマに気持ち悪い人ですねえ…」と絶賛していた。

  • オススメ度…90/100
  • 無料動画の配信…Youtube(海外版など。たくさんあってどれを見ればいいのか、初見の方にはわかりにくい)
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…DMM.com(今のとこ、ここで借りるのがベストかも)
  • ソフトの販売…中古のVHS、DVDなどあり

超神伝説 うろつき童子3  完結地獄篇

(1989年 46分)

うろつき童子3

3部作のファイナル(この後も新シリーズが作られたが、いったんここで完結)

エロ度はひかえめ。パンツを下ろして観る必要はまったくないぐらい。
それよりも、大風呂敷を広げた壮大な話を美しくたたむことに精力を注いだ感じ。そしてそれは成功していると思う。

真の超神とは?世界の謎とは?
イデオンやエヴァともタイマンはれる(たぶん)宇宙的スケールの物語が見事な着地を決める!

そして、なぜタイトルが「うろつき童子」なのか?最後まで見た時に
「なるほど!それでかぁ~!」
とポ~ンとヒザを打つこと間違いなしの粋な作りにもニヤリ!

主人公とヒロインの愛や、天邪鬼との友情がキチンと描かれていない気もちょっとする…ような気がするのがチョイ惜しい気もするが、そんなチンカス級に細かいことは怒涛のエログロパワーで吹き飛ばす!製作陣の勢いがドパドパに飛び出した傑作となっている。

当時、このビデオをムリヤリ貸した後輩の女の子も「…もう…いいですから…」と観ずして圧倒されていた。

  • オススメ度…80/100
  • 無料動画の配信…Youtube(海外版など。どれを観ればいいのか、初見の方にはわかりにくい)
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…DMM.com(今はたぶん、ここで借りるのがベストか)
  • ソフトの販売…中古のVHS、DVDなど。高い!海外版は比較的安価。

【ハ行】

バイオレンスジャック 地獄街編

(1988年 61分)

バイオレンスジャック 地獄街編

原作は、永井豪先生。
「関東地獄地震」とよばれる大震災により、本土と分断され、無法地帯となった関東。
そこに、バイオレンスジャックと呼ばれる、謎の巨人が現れ、凄惨な暴力の嵐を巻き起こす。 しかし、その結果、人々の心に何かを残していく…という大河マンガ。
その中の「地獄街編」のアニメ化。

震災によって地下街に閉じ込められた、一般市民と、暴走族と、そしてモデルの美女たち。
この3勢力の、一触即発の緊張状態の中にジャックが出現。
力の均衡が破られ…という話。

「18禁」である。
そのためか「ちょっとは規制しなきゃね。エへへ」というような、ヤワな姿勢は微塵も感じられない。
原作のハードなテイストを受け継いだ、エログロバイオレンスな、発禁レベルの「やりすぎゴア作品」となっている。
やりすぎシーンを、ちょっと上げてみると…

食糧難で、ちびっ子たちはいつも腹ペコ。
その中の1人が、年下の子に「おいしいゴキブリの食べ方」を伝授!
慣れた様子で、脚をもいで、腹から卵を引き抜いてパクリ!
別のちびっ子は、捕まえたネズミを「うまそうだろ~!」と胸をはって自慢!

暴走族と一般市民が、モデル美女たちを襲撃。阿鼻叫喚のレイプ地獄!むごすぎ!
AV同様、モザイク処理だらけ!

腕を縛られ、口と股間に木片を突き刺されて惨殺された美女。むごすぎ!
ジャックは、命乞いをする女暴走族の両足をつかんで、そのまま股裂きの刑に!
内臓ボタボタ! むごすぎ!

暴走族のボスは仲間の人肉をガツガツと喰らってパワーモリモリ!なぜか怪物に変身!
昔のロボットアニメの「戦闘空」みたいな真っ赤な画面で、ジャックと血みどろのタイマン!

ほとんど狂気の沙汰である。
監督は「マクロス」の板野サーカスで有名なスーパーアニメーター板野一郎さん。
板野さん、やりすぎです!そして最高だ!

  • オススメ度…95/100
  • 無料動画の配信…Youtube(ノーカットでそのままあり…Youtubeってそんなフリーダムな場所だったのか!)
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…DVDあり。でも高い!ワシャ、ブックオフで1,500円で買えましたが!

美少女アニメ くりいむレモン パート4 POPCHASER

(1985年 25分)

くりいむレモン パート4 POPCHASER

80年代に大ブームを巻き起こした18禁美少女アニメ「くりいむレモン」シリーズの第4弾。

当時18歳未満だったので当然ホイホイ観るわけにはいかない。逮捕されて死刑になってしまう。そのため「くりいむレモン」初期シリーズ全16作のうち、たった14作しか観なかったので断言する資格はないが、飛び抜けた大傑作である。絶対。

舞台はセーラー服美少女だらけのよくある西部風の街。
そこを支配するワルモノ軍団を、流れ者の美少女戦士がやっつける!という単純明快SFエロコメディー西部劇。

美少女が襲われる的なシーンがもちろんあるのだが、とにかくノリが明るいのがいい。
才能みなぎる若手アニメーターの皆さんが、自由にヤンチャに腕をふるいまくってる感じが画面からほとばしっておりワクワク楽しい。

80年代エロアニメが生んだ伝統奥義「糸ひいたツバが透過光でキラキラするキス」が炸裂するレズシーン、板野サーカスばりにド派手に爆裂する戦闘シーンなどサービス満点。
テレビアニメのCM前みたいに途中で入るアイキャッチや、本編終了後のカーテンコールなど遊び心も満点。あっという間の大満足の25分。

スタッフロールで、有名アニメーターの方々の名前がチョイ変名でズラリ並ぶ。しかし、変名など使う必要まったくナシの、胸をはるべき立派な傑作。
ちなみにその点、庵野秀明さんはやはりたいしたものである。

くりいむレモン パート4 POPCHASER スタッフ

  • オススメ度…90/100
  • 無料動画の配信…なし?(時々、どっかのエロ動画サイトにあるのかも)
  • 有料動画の配信…FC2動画(有料会員のみ)
  • ソフトのレンタル…ぽすれん(アダルトのカテゴリにあり。パート3にあたる「SF超次元伝説ラル」とのカップリングDVDで「くりいむレモンPART2」というタイトル)
  • ソフトの販売…中古のDVD、レーザーディスク、VHSなど。高いのが多め。

【ラ行】

リヨン伝説フレア

(1986年 30分)

リヨン伝説フレア リヨン伝説フレア

80年代AVメーカーの覇者「宇宙企画」のアニメ作品第1弾。

水と緑の豊かな美しい星「リヨン」にワルモノ軍団が宇宙から攻めてきて、女たちがレイプされて、カワイイお姫様のフレアもレイプされるけど謎の伝説パワーがスパーク!ワルモノ軍団は滅びるのであった…というお話。

私のストーリー説明が頭悪すぎて大変申し訳ないが、だいたいあっていると思う!

この作品は、今観てもまったく古びていない!…とは正直言えない。
しかし当時、適当な作画も多かった美少女アニメの中で「ホントにカワイイ女の子が色エロされる作品にしよう!」という作り手の野心、気合いを感じる1作。
評判になり関連書籍の出版や続編の制作もされたのだ。
確か当時、フィルムコミックのようなモノが出ており、近所の本屋で勃ち読みした記憶がある。

冒頭いきなり、女の子がワルモノのボスに激しく胸を揉まれながら伸縮自在のヘンテコチンコでバックから犯され、そのまま体をバリバリとまっぷたつ!無惨に引き裂かれて血の海で果てる…という出血大サービスのエロむごいシーンから景気よくスタート。心のこもったスプラッター描写。作画監督・内田順久さんの才能がビシャッ!と光る。

そして一番のサービスはガンダムのセイラさ…もとい 井上瑤さん演じる侍女のネリスが姫の身代わりレイプに悶絶しながら必死で耐えるシーンのような気もちょっとする!

  • オススメ度…65/100
  • 無料動画の配信…なし
  • 有料動画の配信…FC2動画(有料会員のみ)、DMM.com
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…パート2も収録されたDVDあり。同じ宇宙企画の「ガイ」とまとめたコンプリートボックスもあり。

(随時更新中!)