今月の「映画秘宝」の特集は「仁義なき戦い 悪人大名鑑」

今月も、やっと「映画秘宝」が発売されたのう。
こがーにオモロイ映画雑誌は他には無いけえね。
ぶちマニアックで熱いけえ。
メジャー作品しか取り上げんような他の映画雑誌には、ワシャ、よいよアイソが尽きたわい!

 

…と思わず、広島弁で始めてしまった。
そう!今月の「映画秘宝」の特集は「仁義なき戦い 悪人大名鑑」!
Blu-ray BOX発売に合わせたこの企画、ぶち熱いけえね!

 

特に、杉作J太郎先生。
「仁義なき戦いシリーズ」に対する愛情ビンビン。
杉作先生の熱気にあてられて、久しぶりにまた観たくなってしまった。

 

以前にも書きましたが、私は広島出身。
子供の頃は公園などで↓

 

ちびスエ

 

…と、ロクムシをやる場所をめぐって、地元のちびっ子たちと「ミニ・仁義なき戦い」を繰り広げたこともしばしば。

 

当然このシリーズは大好き。
例のチャララーン!を聞いただけで血液沸騰。
サントラも持ってるし「完結編」まではすべて観ている。
特に第1作目は何度も観た。

 

以前に、ある雑誌で、著名人たちの「フェイバリットムービー」を聞く企画があった。
その中で、歌手の故・川村カオリさんが、この1作目を上げておられた。
理由は「菅原文太がロックだから」とのこと。
確かに。
この1作目は「若者たちが、汚い大人に踊らされて破滅していく。その怒りをラストで菅原文太が叩きつける!」…という話だと思う。
実にロックな感じがする。
「泥臭いヤクザ映画」だと思って敬遠してきた若い方がいたら、試しに1作目だけでも、ぜひ観て頂きたい。

 

それと、案外、腐女子の方にも向いているかもしれない。
なぜなら「色んな意味で魅力的な男たち」が、てんこ盛りだから。
この作品には、まだ若かった頃の大御所俳優たちが「これでもか!」とばかりに総出演 。
劇中で死んでも、「何か問題あるんか?」と言わんばかりに、別の役として堂々再出演 。
問題ありません。
けどワシャ度肝を抜かれました。

 

ちなみに、この作品の広島弁には、ところどころ正確ではない箇所がある。
例えば劇中で、「自分に任せて下さい」を「こんなんに任せてつかあさい」と言っている。
しかし「こんなん」とは「自分」ではなく「こいつ」という意味の広島弁である。
誰か自分のそばにいる人物を指して「こいつに任せて下さい」と言う場合に「こんなんに任せてつかあさい」となる。
だからこの場合、普通に「ワシに任せてつかあさい」が正しい。
(ちなみに「つかあさい」という言葉は、最近の人はもう使わない)

 

ところで、第1作目の劇中で、梅宮辰夫が演じた「若杉寛」という人物。
この役には、「悪魔のキューピー」と呼ばれた大西政寛氏というモデルがいることは、このシリーズのファンの間では有名な話。
数年前に亡くなった私の叔父は、青春を戦後の広島で過ごした。
この叔父によると、大西氏は、当時の不良少年の間では、やはり、かなり有名な人物だったそうだ。
「キューピーゆうてのう。ウワサはよう聞いたのう。」と言っていた。

 

まあとにかく、だまされたと思って1作目だけでも観てみんさい。
ぶち面白いけえ!

(おわり)